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2012 Fiscal Year Research-status Report

加齢黄斑変性における網脈絡膜間物質輸送の解明

Research Project

Project/Area Number 24791876
Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

永井 香奈子  慶應義塾大学, 医学部, 研究員 (60407103)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2014-03-31
Keywords網膜脈絡膜物質輸送 / 脈絡膜毛細血管 / fenestrae / 加齢黄斑変性
Research Abstract

(a)網膜脈絡膜物質輸送のモニター手法を確立するため、デキストラン(70KDa)を正常マウスへ尾静脈投与した。投与後2分、5分、10分でマウスを灌流固定し、眼球を摘出した。片眼はflatmountを作成し、脈絡膜毛細血管におけるデキストランの血管外への漏出を共焦点顕微鏡を用いて観察した。残りの片眼は凍結切片を作成し免疫組織化学染色を行い、デキストランの眼内での分布を解析した。脈絡膜毛細血管の染色にはPlasmalemma vesicle protein(PV)-1をマーカーとして用いた。投与後2分ではflatmount、凍結切片共にデキストラン(70KDa)の染色を検出できなかったが、投与後5分では、flatmount、凍結切片共に、脈絡膜毛細血管間にデキストラン(70KDa)の染色を検出した。投与後10分ではさらにデキストラン(70KDa)の染色の検出量が増加した。
(b)分子量、及び生物学的活性の違いによる網膜脈絡膜物質輸送パターンの解析を行うため、生物学的活性を持たないデキストラン(70KDa)及びNHS-Biotin (443.43Da)をマウスに投与した。分子量の大きいデキストラン(70KDa)では脈絡膜毛細血管間に点状の染色像として検出された一方、分子量の小さいNHS-Biotinでは脈絡膜毛細血管の外壁に漏出像として検出された。また、生物学的活性を持つ分子として、トランスフェリンを用いたところ、投与1時間後に脈絡膜毛細血管間に点状の染色像として検出した。
(C)年齢による網膜脈絡膜物質輸送パターンを解析するため、2ヶ月齢、4ヶ月齢、12ヶ月齢の正常マウスに対し、NHS-Biotin (443.43Da)を投与し、年齢による網膜脈絡膜物質輸送パターンの違いを解析した。月齢が進むにつれ脈絡膜毛細血管外への漏出量の増加が認められた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初網膜脈絡膜物質輸送のモニターのために、臨床の蛍光眼底造影で用いられる蛍光色素とほぼ同分子量の約3KDaのデキストランをマウスに投与することを計画していた。しかし3KDaのデキストランはいずれの時点においても検出されず、固定方法、灌流方法を変えても同様であった。そこで、代わりとなる分子を見つけるためにかなりの時間を費やした。

Strategy for Future Research Activity

今後は網膜脈絡膜物質輸送がfenestrae依存性か否かを調べ、さらにfenestrae依存性の物質が存在する場合、その物質が網膜機能に与える影響を解析する。
また、加齢黄斑変性モデルマウスを用い、網膜脈絡膜物質輸送のパターンの違いを各年齢間で比較、検討する。
更にfenestraeをブロックした加齢黄斑変性モデルマウスの網膜電図(ERG)を正常マウスと比較、解析する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

消耗品、成果発表のための学会参加費、論文作成費に充てる。

URL: 

Published: 2014-07-24  

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