2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24791877
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
鴨居 瑞加 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (50348728)
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Keywords | ドライアイ / 分泌顆粒 / 涙腺 / VDT作業 / シェーグレン症候群 |
Research Abstract |
長時間のVDT作業に伴う非シェーグレン症候群タイプのドライアイ(VDTドライアイ)の発症メカニズムに、涙液分泌障害が関与しているか否かを調査するため、今年度は涙腺における自律神経について検討した。自律神経である副交感神経は、涙液分泌に重要な役割を果たしており、VDT作業により瞬目が低下しているVDTドライアイ群では、副交感神経に何らかの変化を来たしているのではないかと考えた。涙腺のパラフィン切片を用いて、アセチルコリンエステラーゼの免疫染色を施行した。VDTドライアイ群と、涙液産生障害型のシェーグレン症候群タイプのドライアイ群とを比較したところ、有意な差は得られなかった。続いて涙液分泌の際に、重要な役割を果たす神経筋接合部に注目した。涙腺腺房は筋上皮細胞に囲まれ、自律神経の刺激により筋上皮細胞が収縮し涙液が分泌される。透過型電子顕微鏡において、両群の神経筋接合部の観察を行ったが、有意な差は認められなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
長時間のVDT作業に伴う非シェーグレン症候群タイプのドライアイ(VDTドライアイ)の発症メカニズムに涙液分泌障害が関与している可能性を検討するため、自律神経に着目した。アセチルコリンエステラーゼの免疫染色や、透過型電子顕微鏡による神経筋接合部の観察を行った。現時点では明らかな差は見出せておらず、上記のように評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
ドライアイは様々な要因で発症するが、酸化ストレスなどの影響も報告されている。本研究における長時間のVDT作業に伴う非シェーグレン症候群タイプのドライアイ群においても、酸化ストレスが関与しているか否か、酸化ストレスマーカーである分子の免疫染色などを検討している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
涙液の分泌障害に神経系の影響があると考えているが、免疫染色等で有意な結果が得られず研究計画の方向性を模索していたため。 平成25年度の研究費に未使用額が生じたが、平成26年度の物品購入に充てる予定である。平成26年度の研究計画としては、酸化ストレスが長時間のVDT作業に伴う非シェーグレンタイプドライアイに影響があるか否か検討していきたいと考えている。
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Research Products
(2 results)