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2015 Fiscal Year Annual Research Report

涙腺上皮分泌顆粒とドライアイ発症機序

Research Project

Project/Area Number 24791877
Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

鴨居 瑞加  慶應義塾大学, 医学部, 助教 (50348728)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2016-03-31
Keywords涙腺
Outline of Annual Research Achievements

長時間のVDT作業に伴う非シェーグレン症候群タイプのドライアイ(VDT群)を対象として、シェーグレン症候群タイプのドライアイ群・正常群とで涙腺を組織学的に解析し比較した。VDT群では、HE染色像、電子顕微鏡像ともに涙腺の腺房上皮細胞に多量の分泌顆粒が蓄積し涙腺腺房が腫脹してた。また免疫染色像において、VDT群では多量の成熟した分泌顆粒が貯留し、外分泌に関連する分子の分布異常が認められた。以上より、VDT群では長時間のVDT作業に伴う瞬目低下により、涙腺の涙液分泌障害が惹起され、成熟した分泌顆粒が多量に蓄積している可能性が示された。つまり、VDTドライアイ群では涙液の産生は行われているが、分泌が障害されていると考えられた。
続いて、VDT群の涙液分泌障害に自律神経の影響がある可能性を考え、副交感神経に関連する分子の免疫染色を施行した。しかし3群の間に有意な差は認められなかった。さらに涙液分泌に関連する神経筋接合部について調査したが、有意な差は得られなかった。
今後は視覚情報化がさらに進み、VDTドライアイの病態解明は急務である。今までに分泌顆粒の観点から、ヒト涙腺におけるドライアイの発症メカニズムを考察した報告はなかった。本研究では、ヒト涙腺を組織学的に解析し、ヒトのVDTドライアイにおいて涙液の分泌障害という新たなドライアイ発症メカニズムが関与している可能性を示した点で有意義であると考えられる。

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Published: 2017-01-06  

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