2012 Fiscal Year Research-status Report
二光子レーザー顕微鏡リアルタイムイメージングによるクローン病への薬剤効果判定
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24791887
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
井上 幹大 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (30422835)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 二光子レーザー顕微鏡 / クローン病 |
Research Abstract |
平成24年度はマウス炎症性腸疾患モデルにおける薬剤効果の生体内イメージングを目的に、デキストラン硫酸ナトリウム(DSS) colitis model(2% DSSを5日間飲水させる)を用い、DSS投与開始後7日目に開腹、盲腸を脱転、固定し二光子レーザー顕微鏡にて観察した。閉腹後、control群および治療群(infliximab; IFX=5mg/kg)をDSS投与後7日目に同一マウスの盲腸で観察。さらに可能であれば、DSS投与後14日目にも盲腸を三次元全層観察した。われわれが開発した腹腔内臓器固定法と漿膜から各層を管腔内側に向かって消化管全層を観察するserosal-approaching methodにより、IFX群はcontrol群に比べ、DSS投与後14日目(IFX投与後7日目)の炎症細胞浸潤の消褪が観察できた。特に粘膜固有層および陰窩内に浸潤した炎症細胞数はIFX群で減少していた。 また、IFX投与群はcontrol群よりも炎症細胞の消褪が早いだけでなく、陰窩欠損数が少なく、陰窩の長さが長かった。このことはDSSによる炎症により一旦陰窩上皮細胞は欠損するものの、その後再生していると考えられたが、陰窩底部から管腔側に向かって再生していく陰窩上皮細胞は今のところ観察できていない。 一般的には2,4,6-トリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)誘発腸炎がヒトクローン病モデルとされており、TNBS直腸内投与後、DSS colitis model同様の実験系で盲腸を観察した。しかし、盲腸炎症所見の再現性がやや低く現在検討中である。TNBS colitis modelが我々の実験系で確立されれば、薬物反応の形態学的変化を詳細に観察、検討していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
二光子励起顕微鏡を用いたマウス炎症性腸疾患モデルの生体内観察法を確立でき、漿膜から各層を管腔内側に向かって消化管全層を高倍率で観察することが可能である。TNBS colitis modelを確立し、炎症性腸疾患モデルにおける薬物反応の形態学的変化を詳細に観察していく。
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Strategy for Future Research Activity |
DSS colitis modelがびまん性炎症所見を示すものの、二光子励起顕微鏡による高倍率画像において炎症の程度を定量化することが課題であり、信頼性、再現性の高い定量化法を確立していく必要がある。また、Alexa Fluor標識した抗TNF-α抗体が生体内でどのような振る舞いをするのかを検証していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(3 results)