2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24791906
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
渡部 聡子 岡山大学, 大学病院, 医員 (20379803)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 人工骨 / 人工ECM / β-TCP / BMP-2 / ティシュエンジニアリング |
Outline of Annual Research Achievements |
目的:硬組織分化因子BMP-2を用いて、BMPがハニカムTCPに及ぼす影響について検討する。具体的には各種濃度のBMP-2を、各種孔径を有するハニカムTCPにそれぞれ含浸させ、実験動物に移植してその活性の違いを組織学的に観察し、ハニカム構造の違いにより骨組織の分化誘導形態の違いを検討するとともに、どのような構造であれば最も効率よく骨組織を誘導できるかを調査した。実験結果:各種濃度のBMP-2を、各孔径を有するハニカムTCPにそれぞれ含浸させ、実験動物に移植して組織学的に検討を行ったところm孔径300μmおよび500μmのハニカムTCPではBMP-2濃度によらず、いずれの場合でも孔内壁に添加するように盛んな骨組織形成が認められたが、その他の孔径のハニカムTCPでは骨組織の形成は殆ど認められなかった。そこで、ラット頬骨弓部に全層骨欠損モデルを作成して、BMP-2を含浸させた孔径300μmのハニカムTCPを骨欠損部に移植したところ、既存骨の骨欠損部周囲には細胞質の豊かな骨芽細胞が多数認められ、著しい新生骨の形成が認められた。しかしTCP周囲には骨組織の形成は認められず、既存骨との骨結合は認められなかった。過去の報告からアセチルサリチル酸による移植骨の骨吸収抑制作用を参考に、同様の実験系においてアセチルサリチル酸を局所および全身投与したが、明らかな変化は認められなかった。次に移植部位を咀嚼筋群の影響が少ない、より前方の眼窩下縁部の頬骨に変更し、前回同様の大きさで完全な骨欠損を作成し、ここにBMP-2を含浸させたハニカムβ-TCPを移植したところ、移植後3週間でマイクロCTにて既存骨から連続するようにハニカムβ―TCP全体に新生骨形成を認めた。
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Research Products
(1 results)