2014 Fiscal Year Annual Research Report
有限要素法モデルによる前胸部ケロイドの生体力学解析
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24791920
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
宮本 純平 広島大学, 大学病院, 病院助教 (90365312)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ケロイド |
Outline of Annual Research Achievements |
ケロイドは、外科手術後や自然に発生もあり、治療に難渋する疾患の一つである。ケロイドに外的応力が深くかかわっていることは古くから知られていたが、実際どのように関わっているかに関しては未解明であった。今回我々は、有限要素法を用いたコンピュータシュミレーションによって、胸部にできたケロイドにどのように応力がかかっているのかを明らかにした。実際に、胸部の人体モデルをCADシステムを用いて作製し、そこに実際の臨床で発生するケロイドの形状をかたどったケロイドモデルを作製した。ケロイドに瘢痕の物性値を与え、モデルに日常性格を想定した力学的負荷を加えることで、ケロイドとその周囲に発生している応力を詳細に調べた。胸部には、人間のさまざまな活動によって、大きな負荷がかかっていることがわかった。その例が、呼吸運動や肩の運動、重力による皮膚の垂れ下がり(乳房下垂を含む)である。それらの負荷に対して、実際にどのような応力がケロイドやケロイド周辺に発生しているのか、今回の研究で明らかになった。さらには、ケロイドは悪化するときに水平方向に広がっていくことが知られているが、その原因に応力が深く関わっていることも推察された。更に、本年度は、胸部ケロイドの応力解析から得られたデータを基に、実際の臨床に応用できそうなデバイス等の研究を行った。その結果、ケロイドとその周囲の応力を有効に減弱する方法が明らかとなり、今後の治療の発展に大きく貢献していくものと思われた。
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