2013 Fiscal Year Research-status Report
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24791939
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山田 知輝 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (40623434)
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Keywords | 敗血症 / 腸管内治療 / シンバイオティクス / プロバイオティクス / 腸内細菌叢 / SIRS(全身性炎症症候群) / 集中治療 |
Research Abstract |
腸管が侵襲時の重要な標的臓器であることは広く認識されつつあり、経腸栄養の有用性などが集中治療領域で報告されてきている。昨年発表された米国のSepsis Surviving Campaign Guideline2012や集中治療医学会の敗血症治療ガイドラインでも、栄養療法の稿が新設され、その重要性が論じられているが、敗血症における腸管内治療はいまだ確立されておらず、記載はない。しかしながらプロバイオティクス/シンバイオティクス療法は様々な重症疾患で注目されてきており、敗血症に関わる腸内細菌叢の関わりが明らかになれば、新たな腸管内治療の確立につながる。 当研究ではsevere sepsis患者をシンバイオティクス投与群と非投与群に分け、腸内細菌叢(乳酸菌、ビフィズス菌などの善玉菌とMRSA、緑膿菌などの悪玉菌)のバランス、短鎖脂肪酸(有機酸)を中心とする腸管内環境の変化を定量的、経日的にとらえ、全身病態との関連性を明らかにし、さらにシンバイオティクス投与が重篤な感染症の合併を減らす適切な腸管内治療になるかどうかを検討するべく、症例の集積を行っている。特にsevere sepsisに対するシンバイオティクス投与効果に関してのRCTは未だなく、当研究でその有効性を示したい。 現在のところ、16歳以上の人工呼吸器管理を要するSevere Sepsis患者を22例登録し、シンバイオティクス投与群と非投与群に無作為に割り付け、通常の敗血症治療(抗生剤、ドレナージ、経腸栄養など)を行ったうえで、それぞれの患者の腸内細菌叢、腸内環境を週ごとに評価し、合わせて感染合併症(腸炎、肺炎、菌血症)発生の有無や28日死亡率、ICU死亡率、腸管蠕動不全の発生率、SIRS指標の変化などにつき評価している。症例集積は少数になってしまったが、今年度、解析を行っていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当施設ならびに研究協力施設での症例登録が当初想定よりも少なく、少数にとどまってしまっているが、当初の予定通り解析を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
予定期間で少ないながらも症例は集積したため、感染合併症や予後の結果を解析し、データ解析を行う。また、腸内細菌叢、腸内有機酸の測定結果から、シンバイオティクス療法のこれらに対する効果と、感染合併症発症率や予後との関係など、詳細に、多面的に検討し、理想的な腸内環境と、そのために必要な更なる治療介入など、新たな側面からも検討を加える。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該年度では症例数の上積みが予定より少なく、物品費が少額となったこと、海外での学会に発表予定であったが、データ不十分であったため、発表を行わなかったことなどから、支出が予定より少なかった。 次年度では、これまでに溜まったデータの解析を行い、その結果を国際学会での発表、ならびに論文作成を併せて行うため、これに用いる。
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Research Products
(4 results)