2013 Fiscal Year Annual Research Report
局所リン代謝調節に基づく歯の形成機構の解明-エピゲノム解析からのアプローチ-
Project/Area Number |
24791962
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
吉岡 広陽 広島大学, 医歯薬保健学研究院(歯), 助教 (50523411)
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Keywords | 歯胚 / エピジェネティクス / リン代謝 |
Research Abstract |
近年,無機リン酸(Pi)がシグナル分子として機能し,Pi代謝調節因子と協調して,歯や骨における細胞の分化や石灰化に関与することが示唆されている。しかし,歯を構成する細胞局所でのPi代謝により,どういう細胞内応答を引き起こすのか,未だ不明な点が多い。本研究課題では,Piによるシグナル伝達過程がエピジェネティック制御によってどのように媒介され,歯の発生にどう影響するのか解明することを目的とする。昨年度はDNAメチル化に関与する分子の挙動解析に焦点をあて,DNAメチル化酵素Dnmt1が未分化エナメル上皮に高発現することを見いだした。本年度は,5-メチルシトシン(5-mC)および5-ヒドロキシメチルシトシン(5-hmC)の組織学的分布ならびにゲノムDNA中の量について,マウス歯胚発生過程, とりわけ上皮由来のエナメル芽細胞の発生・分化に注目して解析した。抗5-mC抗体による免疫染色では移行期以降のエナメル芽細胞にドット状のシグナルを示したが,ドットブロット法による5-mCの半定量解析では分化による変動は認められなかった。一方,5-hmCは分泌期以降のエナメル芽細胞で上昇することが免疫染色およびドットブロット法により示された。以上から,エナメル上皮の分化に伴い,DNAメチル化状態および核内高次構造がダイナミックに変動することが明らかになった。現在,DNAメチル化阻害剤を使い,Pi代謝による細胞内応答との関連を解析している。
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[Presentation] Imaging Mass Spectrometry-based Molecular Histology of Bone Shows the Implication of MEPE-ASARM for the Klotho-Deficient Phenotype.2013
Author(s)
Fujino Y, Minamizaki T, Sakurai K, Irie Y, Yoshioka H, Takei Y, Kozai K, Okada M, Yoshiko Y.
Organizer
The American Society for Bone and Mineral Research 2013 Annual Meeting
Place of Presentation
Baltimore, MD, USA
Year and Date
20131004-20131007
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