2012 Fiscal Year Research-status Report
コンポジットーセラミック併用修復による低侵襲な即時欠損修復法の確立
Project/Area Number |
24792018
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
風間 龍之輔 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (50387429)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | 国際情報交換 |
Research Abstract |
本研究では, CAD/CAM用マシーナブルセラミック材の接着に供するレジンセメントの硬化度と辺縁封鎖性について検討を行った。 <実験1>長石系セラミックブロックより6種の厚さのセラミック板を作製し,セラミック板介在下のLED照射器(Demi,Kerr)の光強度を測定した.次いで,7種のデュアルキュア型レジンセメントを内寸2.0×2.0×12.0 mmのステンレス金型に填塞し,厚さ2.0 mmのセラミック板非介在下で20秒(対照群)あるいは介在下で20または40秒光照射を行い重合させた.照射を行わずに硬化させたものを化学重合単独群とした.全ての試料は暗室中で37℃蒸留水に24時間浸漬保管後,ヌープ硬さを計測し,一元配置分散分析およびTukeyの多重比較検定により統計処理を行った(α= 0.05).本実験条件においては,7種中6種のデュアルキュア型レジンセメントでセラミック板介在下において硬化度が低下すること,および照射時間の延長により硬化度の低下を回避できることが示された. <実験2>下顎大臼歯70歯に対して, クラウン支台歯形成を行い, セラミックブロックにて修復物を製作、7種のレジンセメントを用いて接着した.全ての試料を繰り返し荷重試験機に供し、20部位について, レジンセメント/歯質界面およびセラミック/レジンセメント界面における色素浸入を判定した. 得られたデータは Steel-Dwassの多重比較検定により, 各レジンセメント間における漏洩頻度の統計的評価を行った(α= 0.05).また、各レジンセメントと歯質およびセラミックとの接着界面を観察するため, SEM観察を行った. その結果、本研究で用いたレジンセメントはそれぞれ異なる辺縁封鎖性を示した。各被着面に対して前処理を要するレジンセメントは, 前処理不要のレジンセメントと比較して良好な辺縁封鎖性を示した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
オールセラミック材料とレジン系材料の組み合わせによる修復にあたるレジン系材料の硬化動態と辺縁封鎖性について一定の知見が得られており、現状では予定した内容に概ね沿った進行状況であると言える。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後歯質削除を減少した支台におけるセラミック材料下のレジン材料の状況を検索すべく、形成条件の再検討と硬化動態および辺縁封鎖性について実験を遂行する。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
これまで同様に支台形成に関わる形成器具、セラミックおよびレジン系材料等消耗材の購入、成果発表を随時行うための渡航費、論文印刷に関わる経費を予定している。
|
Research Products
(5 results)