2012 Fiscal Year Research-status Report
フロアブルレジンの摩耗因子の究明と咬合ストレス域における耐摩耗性
Project/Area Number |
24792041
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
平 賢久 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 助教 (10610272)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | フロアブルレジン / 摩耗試験 |
Research Abstract |
本研究はin vitroにおいて咬合圧をシミュレーションした繰返し荷重摩耗試験を実施して各種臼歯修復用フロアブルレジンのtwo-body wearを測定し、口腔内での直接咬合ストレス域における摩耗挙動を推測することが目的である。 セラミックブロックの縁端平面中央に♯149レギュラーカットダイヤモンドポイント(松風)を用いて椀型窩洞(直径4mm、深さ2mm)を各群につき5個形成した。セラミックの窩洞内面はシランカップリング処理を施した後、各メーカー指示に従ってボンディング処理を行い、各フロアブルレジン(Clearfil Majesty,Estelite Flow Quick,Beautifil Flow Plus F00およびMI Fill)で窩洞を填塞した。ControlとしてClearfil Majestyを用いた。48時間恒温恒湿箱に保管後、♯1500耐水研磨紙を用いて填塞面を平坦に仕上げて試料を完成した(n=5)。 繰返し荷重負荷試験機(伊藤電気)を使用し、セラミックスタイラス(窒化アルミニウム)にてtwo-body wear testを行った。最大荷重は75Nとし、毎分60回繰返し荷重を負荷しながら4万回までtwo-body wear testを行った。その際、繰返し荷重負荷1万回ごとに摩耗面をエグザファインインジェクション(GC)とスタイキャストレジン(Henkel)を用いてレプリカを作製した。小型測定顕微鏡STM6(OLYMPUS)を用いてレプリカ上の摩耗面をプロファイルし、摩耗体積を測定した。その結果、どの実験群の間にも有意差は認められなかった(p>0.05)。平均値を比較するとBeautifil Flow Plus F00およびMI Fillは、controlとほぼ同等の耐摩耗性を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度研究計画通り順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度に行った研究を基盤にフィラー配合量とサイズの異なる試作フロアブルレジンを作製するし、in vitroにおける繰返し荷重摩耗試験(two-body wear test)を実施しする。 その結果から、得られたデータは直線回帰分析を用いて統計学的解析を行い、フィラー配合量、フィラー形状およびサイズと摩耗量の関連性を明らかにする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
フロアブルレジンのフィラー配合量、フィラー形状およびサイズと摩耗量の関連性を明らかにするために、異なる形状のフィラー(角形フィラー、球状フィラー)を使用しているメーカー2社に試作レジンの作製を依頼する。 また、外部委託にてレーザーマイクロスコープを用い摩耗量を測定する。
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