2013 Fiscal Year Research-status Report
歯髄再生過程における象牙質形成とWntシグナルの役割解明に関する研究
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24792043
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
武藤 徳子 神奈川歯科大学, 歯学研究科(研究院), 講師 (40510433)
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Keywords | Wnt / 歯髄 / 歯学 / 免疫学 / シグナル伝達 / 発生学 |
Research Abstract |
歯の損傷後のBrdUラベル細胞と細胞増殖活性・アポトーシスとの関連を調べるために、胎生期ラベリング法によりラベルした2週齢マウス第一臼歯を抜去後、歯を再植する実験とラベルマウス・非ラベルマウス間での他家移植を行った。経時的(1日~8週)に動物を固定し、通法通りパラフィン切片を作製し、Ki67免疫染色、TUNEL染色を行った。さらに、BrdU・Ki67二重染色、BrdU・TUNEL二重染色を施し、歯髄幹細胞/前駆細胞の増殖能・アポトーシスを検証した。歯の他家移植後には歯髄腔が象牙質または骨組織で閉塞されるのに対し、歯の再植後には長期間歯髄腔が維持される(Cell Tissue Res 325: 219-229, 2006)ことから、他家移植と再植では、ホスト・ドナー相互作用に起因する幹細胞ニッチ維持機構が異なることが予想された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
βカテニンを介する古典的なWntシグナルの活性化を可視化できるWntシグナルレポーター(TOP/GAL)マウスを用いて、歯の再植・他家移植後の歯髄治癒過程におけるWntシグナルの関与と幹細胞ニッチ維持との関連を明らかにする。 本実験はTOP/GALマウスを所有する新潟大学で実施し、組織学的解析については代表者の研究室で実施する。TOP/GALマウスの使用については、研究協力者の大島勇人教授から確約を得ている。細胞分化検索について、象牙芽細胞の分化マーカーとしてネスチン、骨芽細胞の分化マーカーおよび基質接着因子としてオステオポンチンタンパク質・遺伝子発現と細胞増殖活性を検索する。
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Strategy for Future Research Activity |
Wntシグナルレポーター(TOP/GAL)マウスにおいて胎生期ラベリング法(Cell Tissue Res 348: 95-107, 2012)を実施し、非対称分裂をする幹細胞/前駆細胞をラベルし、深麻酔下で歯の再植・移植実験を行い、1日~8週間後にアルデヒド系固定液で灌流固定し、EDTA脱灰後、パラフィン切片を作製し、抗BrdU、抗Ki67抗体を用いた免疫染色、TUNEL染色を施すので、妊娠マウス、各種抗体、染色キットを購入する。マイクロアレイ解析については、RNA抽出後の解析は外注する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
歯の損傷後のBrdUラベル細胞と細胞増殖活性・アポトーシスとの関連を調べるために、胎生期ラベリング法によりラベルした2週齢マウス第一臼歯を抜去後、ラベルマウス・非ラベルマウス間、GFPマウス・野生型マウス間での他家移植を行った。経時的(1日~8週)に動物を固定し、通法通りパラフィン切片を作製し、Ki67免疫染色、TUNEL染色を行った。実際の予算計画時より代替え品等の使用により、実質支出が少なかったためである。 Wntシグナルレポーター(TOP/GAL)マウスにおいて胎生期ラベリング法(Cell Tissue Res 348: 95-107, 2012)を実施し、非対称分裂をする幹細胞/前駆細胞をラベルし、深麻酔下で歯の再植・移植実験を行い、1日~8週間後にアルデヒド系固定液で灌流固定し、EDTA脱灰後、パラフィン切片を作製し、抗BrdU、抗Ki67抗体を用いた免疫染色、TUNEL染色を施すので、妊娠マウス、各種抗体、染色キットを購入する。マイクロアレイ解析については、RNA抽出後の解析は外注する予定である。
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Research Products
(1 results)