2012 Fiscal Year Research-status Report
咬合支持喪失に伴う顎口腔系の負荷を可視化するMR画像診断法の確立
Project/Area Number |
24792053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山口 哲史 東北大学, 大学病院, 助教 (50400263)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | MRI / 咬合力 / センサー |
Research Abstract |
MR装置のガントリ内は強磁場であり、一般的なセンサーが使用出来ないだけでなく、金属パーツを含む装置の使用は危険を伴う。そのため、本年度は光ファイバー圧力センサーと樹脂パーツを使用した咬合力測定装置(水を封入した樹脂チューブ内の水圧を測定することで、チューブを咬合した際の咬合力を評価する)の製作と検証を行った。 光ファイバー圧力センサーにはFISO Technology社製のFOP-M-BAを使用し、これを水と共に封入した樹脂チューブに株式会社イマダ製のデジタルフォースゲージZP-1000Nで外圧を加えながら両センサーの数値を記録した。樹脂チューブには、ポリエチレン、ナイロン、テフロンのチューブを使用し、適切な材質を検証した。 実験開始時には、どのチューブでも強圧時の水漏れが発生したが、チューブの接合方法等を工夫することで対処した。その結果、柔らかいポリエチレンチューブでは350N程度で完全に潰れてしまい、それ以上の力の測定が困難であるのに対して、硬いナイロンチューブでは、水漏れが発生した620N程度までフォースゲージによる外圧と光ファイバー圧力センサーによる内圧の測定値がほぼ相関を示した。一方、テフロンチューブは溶着や接着が困難であるため水漏れを防ぐことが出来ず、今回の目的には適さなかった。 今年度の実験によって、咬合力測定装置の製作には硬く密封性の高い素材のチューブが適していることが示された。今後は実際に咬合力を測定しながら実用化に向けた検証を行い、MRI撮影への応用を図る予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成24年度は、咬合力測定装置を使用してMR画像撮影を行う予定であったが、装置の実用化に時間がかかり実際の撮影での使用が出来ていない。装置の検証が終わり次第、実際の撮影に使用する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度はMRガントリ内で使用可能な咬合力測定装置の開発を行ったが、実際の使用に耐える強度等を得るには更に検証と工夫が必要であるため、まずはその作業を早急に終える予定である。その後はMR装置を使用して実際の撮影を行いながら、適切な撮影条件や運動タスクの検索を行い、最終年度前半までにはデータ収集と解析を終える予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
咬合力測定装置の製作に時間がかかり、平成24年度には実際のMRI撮影を行うことが出来なかったため、次年度使用額が発生した。平成25年度には、当初の計画よりも多くのMRI撮影を行い、撮影料や被験者等への謝金に研究費を使用する予定である。また、MRI撮影と解析によって膨大なデータを取り扱い必要があるため、データ解析やバックアップ用の機材を整備する予定である。
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