2013 Fiscal Year Research-status Report
歯根、歯周組織保護を考慮したジルコニアブリッジフレームに適した支台築造法の検討
Project/Area Number |
24792061
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
駒田 亘 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 講師 (10447493)
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Keywords | 支台築造 / グラスファイバーポスト / ジルコニア / ひずみゲージ / 冠橋義歯 |
Research Abstract |
臼歯部4ユニットジルコニアブリッジに荷重をかけた際,どのような応力が生じているかを歪みゲージ法を用いて解析し,支台築造の種類によるブリッジフレームおよび歯根表面の挙動を検討した. レジン支台築造をRC群,鋳造支台築造をMC群とした.ジルコニアブリッジフレームを作製し,歯根およびフレーム表面の大臼歯近心舌側(ML)近心頬側(MB),小臼歯遠心頬側(PB)遠心舌側(PL)にロゼッタゲージを貼付し,200Nの荷重を加えた際の歪み量を測定した.小臼歯,ポンティック,大臼歯を荷重したものをCP,CD,CMとした. 歯根最大主歪み,最小主歪み,フレーム最大主歪み,最小主歪みともにCPおよびCD荷重時がCM荷重時と比較し有意に大きな値を示し,CD荷重時はCP荷重時と比較して大きな値を示す傾向にあった.CP荷重時は,歯根最大主歪みのMLとMB,フレーム最大主歪みのPBとPL,歯根最小主歪みのすべての位置でRC群とMC群の間に有意差が認められた.CD荷重時は歯根最大主歪み,フレーム最大主歪み,歯根最小主歪みのすべてのゲージ位置と,フレーム最小主歪みのMBとPBでRC群とMC群の間に有意差が認められた.CM荷重時は歯根最大主歪み,歯根最小主歪みのすべての位置と,フレーム最大主歪み,フレーム最小主歪みのMLとMBでRC群とMC群の間に有意差が認められた. 荷重の部位に関わらず,歯根最大主歪み,最小主歪みともにPBおよびPLはMLおよびMBと比較し有意に大きな値を示す傾向にあったが,フレーム最大主歪み,最小主歪みは荷重部位下に貼付されたゲージが非荷重部位下のゲージに比べて,有意に大きな値を示す傾向にあり,CD荷重時の最大主歪みはPLがMBに比べて有意に大きな値を示したものの,他部位ではほぼ同じ値を示した. MC群と比較してRC群は表面歪みが増加し,CD荷重時にもひずみの値が大きくなる傾向にあった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コンポジットレジン製の人工歯を用い昨年度に引き続き研究を進めた.築造様式はグラスファイバー併用レジン支台築造と白金加金合金を用いた鋳造支台築造との二種で行った.ジルコニアフレームはフレーム設計の簡便性,操作性の点より計画していたナノジルコニアではなくイットリア系ジルコニアを使用した. 昨年度,学会発表を行ったブリッジフレーム表面のひずみに関する報告に加え,歯根表面のひずみに関する学会報告を行い,学術誌への投稿も行うことができた.研究全体の遂行状態はおおむね順調である.
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度に投稿済みの学術論文は受理までされており,校正作業を進める. 同時に今後は小臼歯の支台築造をグラスファイバー併用レジン支台築造,大臼歯の支台築造の様式を白金加金合金を用いた鋳造支台築造とした支台歯(または小臼歯,大臼歯の支台築造様式の組み合わせを逆にしたもの)にジルコニアブリッジフレームワークを用いた際のフレーム表面,歯根表面のひずみを測定,検討を行って行く予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
消費期限が指定されている築造用コンポジットレジン等の消耗品を実験計画遂行状態に沿って購入したかった為. 築造用コンポジットレジン,ジルコニアブロック等の消耗品の購入に使用する.
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Research Products
(2 results)