2012 Fiscal Year Research-status Report
HDACIによる骨代謝制御を応用した骨増成法の基礎的評価‐全身投与と局所投与‐
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24792069
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
秋葉 陽介 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (70547512)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | HDACi / 骨増成 / エピジェネティクス |
Research Abstract |
本研究はヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(HDACI)の後遺伝学的(エピジェネティクス)代謝制御を応用して、骨形成能賦活化と骨吸収抑制とを同時制御することが可能な新規骨増成法を開発することを目的として、各種動物実験モデルを用いて全身投与法と局所投与法について比較検討するものである。エピジェネティクス代謝制御は既に臨床応用され、従来の遺伝子導入や成長因子添加よりも上位にあって、かつ協調的に働く制御機構である。さらにこの制御機構は反応速度の速さ、安全性と簡便性にも優れている。本研究成果は、臨床的に予知性と確実性のより高い新規骨増成法の確立に繋がる可能性を持つ。本研究はHDACIを用いた簡便な骨増成法確立によるインプラントの適応拡大を最終的な目的としている。具体的な研究内容は①HDACI投与ラット骨欠損モデルにおける新生形成骨、骨代謝動態の検索、②HDACI投与法についての検討、③単離細胞に対するHDACI処理による骨形成、骨吸収への影響とその骨代謝変化機構についての検証、である。①新生形成骨については、組織学的解析やマイクロCTを用いた骨量・骨質の定量評価、FTIRイメージングを用いた骨質解析を行う。モデルラットから血液、尿を採取、バイオマーカーを測定し骨代謝動態も検索する。②HDACIの投与法に関して全身投与、局所投与の違いによる新生形成骨について、定量的、定性的に評価する。③in vivoにおける現象の解析のために骨形成系細胞、破骨細胞を単離、HDACI処理を行い転写因子活性、遺伝子発現などの細胞応答について詳細な検討を行い代謝機構解明の一助とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
動物実験細胞実験ともおおむね良好な結果を示しているため。ただし動物実験施設の使用制限など、当初の予定との乖離、進捗の遅れも出始めている。
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Strategy for Future Research Activity |
現状までの細胞培養実験と並行してモデル動物およびGFPラットを用いたHDACi処置移植細胞の同定、増殖骨組織の水準検査、量的優位性について検討を進める
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
引き続きモデル作成および実験室的環境での再現度の検証を行いHDACi処理による骨形成脳賦活化について検証していく
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Research Products
(6 results)