2013 Fiscal Year Annual Research Report
HDACIによる骨代謝制御を応用した骨増成法の基礎的評価‐全身投与と局所投与‐
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24792069
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
秋葉 陽介 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (70547512)
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Keywords | HDACi / エピジェネティクス / 再生医学 / 歯学 |
Research Abstract |
口腔インプラント治療が補綴の一選択肢として受け入れられて久しい。インプラント埋入部位の決定には補綴主導の埋入部位決定が必要となるが、インプラント埋入予定部位に骨量が不足する場合、インプラント埋入予定部位に骨増成法が必要となる。現在、骨増成法において様々な材料や手技が報告されているが、決定的な方法は未だ見出されておらず、より信頼性、予知性と安全性の高い骨増成法の開発が必要とされている。ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(HDACi)は抗癌剤、抗てんかん薬として臨床応用される薬剤である。HDACiは遺伝子発現過程においてクロマチンリモデリングに関与し、遺伝子発現を活性化することが知られている。骨形成関連においてはRunx2の安定化に関与し骨芽細胞の分化を促進する作用が報告されている。しかしHDACiには高濃度での細胞毒性、細胞分裂抑制作用なども報告されており、骨増成法において直接的な局所投与による骨形成促進が期待できない可能性も高い。そこで本研究では、上顎骨円筒形骨欠損修復モデルを用いてHDACiの全身投与における骨形成能の賦活化を検討することとした。HDACiには抗てんかん薬として臨床応用されているバルプロ酸(Valproic acid(VPA))を使用し、投与法は腹腔内投与、投与期間は円筒形骨欠損形成前7日間とした。VPA全身投与群では窩洞内新生骨形成能促進、円筒形骨欠損治癒促進を示す像が窩洞形成14日から21日後にかけて観察された。本研究より骨増成法におけるHDACiの有効性が示された。
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Research Products
(7 results)