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2012 Fiscal Year Research-status Report

予知性の高いインプラント最終上部構造の設計指標の確立

Research Project

Project/Area Number 24792089
Research InstitutionThe University of Tokushima

Principal Investigator

石田 雄一  徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (90403708)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2014-03-31
Keywordsインプラント / 上部構造 / 前装部の破損 / 暫間上部構造 / 主機能部位
Research Abstract

本研究は、長期的に安定した上部構造を患者に提供できるための、患者に応じた上部構造の設計ができるような指標を作成することを目的としている。我々はこれまで、上部構造の前装部の破損に注目し、上部構造の後ろ向き調査や暫間上部構造の前向き調査を行ってきた。
本年度は、新たに被験者の主機能部位を測定し、後ろ向き調査の結果と照らし合わせた。主機能部位とは、咀嚼時において最初に食物を粉砕し、最も咀嚼力が集中する部位とされており、被験者の舌上に長さ4mmのGC社製テンポラリーストッピングを置き、被験者の噛みやすい位置で噛んでもらうことで位置を特定していく。本年度は、男性13名、女性25名、上部構造数58装置に対して主機能部位の測定を行った。
インプラント歯列においても天然歯列と同様に、主機能部位において大きな咬合力を負担しており、第1大臼歯上で認められることが多かった。また、上部構造の前装部の破損に関して、主機能部位と破損部位が一致している割合が高く、インプラント補綴を第1大臼歯までの短縮歯列としていた場合、特に高い一致率となった。
今回の結果より、上部構造前装部の破損と主機能部位との間には高い関連性があり、上部構造の設計指標を作成する上で重要な測定項目になりうると考えられる。今後も被験者数を増やしていく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

後ろ向き調査項目の1つに夜間のブラキシズムの調査を挙げている。これは簡易咬合接触解析装置であるロッキーマウンテンモリタ社製のブラックスチェッカーを用いて測定する予定である。現在のところ、測定結果として得られた咬合面の色素変化をどう評価し分類するか、過去の文献を参考にしたり予備実験を行いながら検討している。
3ヶ月の間、暫間上部構造を口腔内に装着させ、その前後においてどの程度咬合面が磨り減ったかを前向きに調査する予定としている。暫間上部構造の変化を評価する方法として、対合歯との接触面積の変化を測定する。接触面積の評価方法としてGC社製のブルーシリコーンとバイトアイBE-1を使用する予定だが、口腔内で測定した場合と、咬合器に装着して測定した場合との違いやその精度について検討している。
以上のことより、まだ実際に臨床実験を行えていない測定項目があり、進捗状況はやや遅れている。

Strategy for Future Research Activity

後ろ向き調査として、ブラックスチェッカーを使用したブラキシズムの有無や状態の測定を行い、上部構造前装部の破損との因果関係について調査していく。また、主機能部位の調査についても被験者数を増やしていく。
後ろ向き試験を行った患者群の中から被験者を抽出し、最終上部構造を暫間上部構造に3ヶ月間置換させ、その変化を観察する。暫間上部構造の変化は、対合歯との接触面積の変化によって観察する。観察方法はGC社製デンタルプレスケールとブルーシリコーンを使用する予定であるが、ブルーシリコーンでの測定を直接口腔内で行うか被圧変位量が全くない模型上で行うかは現在検討中である。
これらの測定結果と、過去に我々が行った調査結果を照合・分析し、多変量解析をもちいて上部構造前装部の破損との関連性について調査する。そして、その評価を基に、最終上部構造の材質の選択や製作方法、装着時の咬合付与などの設計の指標を作成する予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

本年度は、ブラックスチェッカーによるブラキシズムの測定や、暫間上部構造の観察研究を行う予定であったが、進行状況の遅れにより、当初これらの材料費として計上していた予算を次年度に繰り越すこととなった。次年度の繰り越し額は、ブラックスチェッカーとブルーシリコーンの購入に使用する予定である。
暫間上部構造の設計指標を作成した後には、次年度の予算を用いて設計指標に従って最終上部構造を製作し、実際に被験者に使用してもらいながら経過を観察することで設計指標の有効性を評価していく予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 咬合接触で気をつけるべき点 ーインプラント上部構造の観察研究から分かったことー2012

    • Author(s)
      石田雄一
    • Organizer
      公益社団法人日本口腔インプラント学会
    • Place of Presentation
      大阪国際会議場(大阪府)
    • Year and Date
      20120922-20120922

URL: 

Published: 2014-07-24  

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