2013 Fiscal Year Annual Research Report
抗菌性を有し治癒促進物質を徐放する新しいティッシュコンディショナーの開発
Project/Area Number |
24792097
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
黒木 唯文 長崎大学, 大学病院, 助教 (70404225)
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Keywords | 有床義歯補綴学 / 歯科用材料 / 粘膜調整材 |
Research Abstract |
本研究は抗菌性を有し、また治癒促進物質を徐放する新しいティッシュコンディショナーの開発を目的として研究を遂行している。昨年度から市販ティッシュコンディショナーに関してその理工学的性質に関して興味ある結果を得ることができ、学会発表等を行ってきた。現在、論文執筆中である。これらの結果は、市販ティッシュコンディショナーにおける様々な問題や改良点を明らかにすることができ、現存の製品に対する警鐘を与える成果と考えている。また、抗菌性に関して植物性アロマに着眼し、その殺菌性や抗菌性の検討をおこなってきた。 抗菌剤の効果はまずまずの結果を得ている。近く学会発表を予定している。それでもまだまだ製品に応用可能とはなっておらず、様々な学会にて情報収集につとめてきた。今後も実験系の改良などたくさんの課題が存在する状態である。次に、細胞毒性試験に関して我々は、対象をヒト歯肉線維芽細胞に対しての単層培養、積層培養に対する毒性試験で結果を得た。今後学会発表等でその内容は報告予定である。最後に治癒促進効果にの検討に関して、さまざまなサイトイカインの中からb-FGFの効果を新しいティッシュコンディショナーに応用することを決定した。b-FGFの溶出量をコントロールすることを目標に研究を遂行してきたがなかなか予想した結果を得ることができていない。市販ティッシュコンディショナーの可塑剤、アルコールの溶出量などは時系列に結果を得ることができている。本研究の仮説は、これら本来からあるティッシュコンディショナーの特性にタンパクを結びつけて徐放するというものであったが、仮説は困難な結果と判明した。今後はタンパク徐放の方法を根本から再考する必要性が示唆された。
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Research Products
(3 results)