2012 Fiscal Year Research-status Report
有限要素解析によるインプラントアシステッド義歯の動態解析
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24792111
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
伊東 令華 昭和大学, 歯学部, 兼任講師 (50514866)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 有限要素 / インプラント / 義歯 / インプラントアシステッド |
Research Abstract |
右側下顎第1,第2大臼歯欠損部にインプラントサポーテッド部分床義歯(以下ISRPDとする)による補綴治療を予定している患者に対して、CT撮影を行った。この結果からISRPDを想定したインプラントの形態,本数,埋入部位,埋入方向を決定し,また実際にISRPDを製作した.引き続きインプラント体とISRPDをμCT撮影し、患者のCT撮影データと合わせ、DICOMデータを基にISRPDを装着した三次元有限要素モデルを構築した。 構築したモデルの仮想咬合平面に対し、咬合力を想定した30Nの荷重を与え、インプラント埋入の有無でのISRPDおよび支台歯の変位を分析した。 ISRPDの変位の大きさを①床最遠心部、②インプラント埋入部、③ISRPD寄りのクラスプ先端部、④ISRPDから離れた部位に設定したクラスプ先端部、⑤ISRPDと歯の接合面の計5箇所で計算し、また支台歯の変位の大きさをISRPDのクラスプが設置される⑥第2小臼歯部、⑦第1小臼歯部、⑧犬歯部の計3箇所で計算した。 その結果,インプラント埋入によりISRPDの変位量は大きく減少することが明らかになり, ISRPDが従来の部分床義歯の機能時の動きを制御することが可能であることが示唆される.この手法を用いることにより、インプラント埋入前の各患者に対し、患者ごとに最適なシミュレーションを行うことが可能となり、実際の治療後の予後を追跡しデータを補充していくことで、このシステム自体も今後より臨床に即したシミュレーションが可能となり、ISRPDの臨床応用への糸口となることが大いに期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
対象となる欠損歯列症例の選択において、昭和大学倫理委員会の申請をまだ承認できていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
倫理委員会の承認を得次第、症例を集め、計算力学研究センターの協力を得、当初の研究計画通り進行する予定
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度はシュミレーションに必要となるインプラントパーツ、また、解析に必要な解析ソフトのなどを必要に応じて購入する見込み。また、研究発表(学会発表)なども行う予定であり、予定通りの研究費使用計画を遂行する。
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