2013 Fiscal Year Research-status Report
骨粗鬆症の顎骨骨強度と過剰咬合力による変化の解析法の確立
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24792125
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Research Institution | Fukuoka College of Health Sciences |
Principal Investigator |
後藤 加寿子 福岡医療短期大学, その他部局等, 准教授 (60389418)
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Keywords | 骨粗鬆症 / 顎骨 / 骨強度 / 咬合力 |
Research Abstract |
本研究は骨粗鬆症における顎骨の骨質を含めた骨強度状態の診断法確立と補綴物装着後における歯槽骨の骨強度の維持を目的とした最初のステップとして①骨粗鬆症におけるマイクロCTによる三次元画像観察、3D骨梁構造計測からの形態的観察による顎骨の骨強度の解析法の確立と②この骨粗鬆症患者における咬合性外傷誘発性の歯槽骨吸における骨強度の減少とその発症メカニズムの解明について明らかにすることを目的とする。 平成25年度は骨粗鬆症時における過剰咬合力の骨強度の変化について形態的、生化学的解析を行った。骨粗鬆症モデルマウスを用いて咬合性外傷の負荷による骨強度解析と免疫組織学的及び分子生物学的解析を行った。正常と骨粗鬆症モデルマウスに早期接触による過剰咬合を負荷し、正常と病態マウスの顎骨の骨強度の解析と過剰咬合による経時的(1,4,7,10日)な解析を顎骨切片を作製し、HE、TRAP及び免疫組織学的分析HE染色による歯根膜腔と骨性状観察を行ったが有意な差が認められなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
骨粗鬆症モデルマウスを用いた骨強度解析と免疫組織学的及び分子生物学的解析は行ったが、歯根膜細胞を急性単離して、ケモカインなどの遺伝子発現の変化をReal time PCR法による定量的な検討が難航している。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、おもに加齢による歯根膜の機械的刺激受容調節に焦点を絞り、in vivo、in vitroから検討していく。 若年マウス(6週齢)と加齢マウス(30週齢)との歯根膜細胞を採取し、シリコーンチャンバー上で培養して機械的伸展刺激を与える。0日、1日、2日、3日、5日でチャンバーから細胞を回収し、線維形成型コラーゲン、線維結合型コラーゲン、非線維形成型コラーゲンの発現を、mRNA、タンパクレベルで検出する。 若年マウスと加齢マウスとで過剰咬合モデルを製作し、線維形成型コラーゲン、線維結合型コラーゲン、非線維形成型コラーゲンの局在を免疫組織学的に検討する。後に過剰咬合をキャンセルして治癒にむかわせた歯根膜におけるコラーゲンの局在変化を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
in vitroの実験がやや遅れているために細胞培養に必要な培養液などの消耗品、PCR等などで必要な消耗品の購入を遅らせたため in vitroの実験において、細胞培養に必要な培養液などの消耗品に加え、PCRおよびwestern blottingに必要なプライマー製作費、一次抗体、二次抗体、super scriptII、泳動用ゲル等の消耗品を購入する。また加齢マウスを用いるために、アニマルセンターでのマウスの長期飼育が必要となる可能性があるので、その費用も必要である。
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