2014 Fiscal Year Annual Research Report
骨粗鬆症の顎骨骨強度と過剰咬合力による変化の解析法の確立
Project/Area Number |
24792125
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Research Institution | Fukuoka College of Health Sciences |
Principal Investigator |
後藤 加寿子 福岡医療短期大学, その他部局等, 准教授 (60389418)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 骨粗鬆症 / 顎骨 / 骨強度 / 咬合力 / コラーゲン |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】我々は現在まで歯根膜細胞がメカニカルストレスを受容して異なるタイプのコラーゲンを刺激時間依存的に産生することを報告した。今年度、私はマウス歯根膜細胞を用いて、咬合性外傷時の過剰メカニカルストレスに対するコラーゲン産生能の加齢による変化について検討した。 【方法】10週齢と30週齢のddYマウス下顎歯の歯根膜細胞を培養し、0、1、2、3、5日間の進展によるメカニカルストレスを与えた。線維形成型コラーゲンと繊維結合型コラーゲンをReal-time PCR法およびWestern blot法にて検討した。 【結果と考察】10週齢では0日において、歯根膜線維芽細胞は規則的に配列し、細胞密度も高かった。過剰咬合が加わると細胞の配列は乱れ、7日では細胞の配列の乱れは回復傾向が見られた。免疫染色においては、7日において歯根膜線維芽細胞間にシグナルが観察された。30週齢では0日において、すでに細胞の配列は乱れており、若年マウスと比べて細胞密度も低い傾向が見られた。過剰咬合が加わった後day7においても細胞間隙が広く、細胞配列の乱れの回復は見られなかった。免疫染色においては経時的な変化は観察されなかった。 in vitroでは歯根膜線維芽細胞は、加齢とともにXII型コラーゲンmRNA産生能が低下しており、若年マウスのようなストレス時間依存的な上昇も観察されなかった。加齢マウスでの歯根膜線維芽細胞は細胞間での秩序ある配列が乱れており、若年マウスに観察されたような過剰咬合受容後の細胞間配列の回復も観察されなかった。これらのことから、 XII型コラーゲンは歯根膜線維の恒常性や安定に関与する可能性が示唆された。
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