2013 Fiscal Year Research-status Report
乳酸産生が術後痛に与える影響-酸感受性チャネルを介した痛みのメカニズム-
Project/Area Number |
24792168
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
安田 真 東北大学, 大学病院, 助教 (70431591)
|
Keywords | 術後痛 |
Research Abstract |
術後痛に対する酸感受性チャネルの影響について調査、研究を行っている。本研究の最終目標は、疼痛行動評価および足底皮膚ー神経標本を用いた電気生理学的解析により術後痛への酸感受性チャネルの影響を明らかとすることである。 現在まで、疼痛行動評価に対する実験として、ステンレスメッシュ上での自発痛、von freyフィラメントを用いた機械刺激および赤外線による熱刺激が手術創へ及ぼす影響を術後1、2および7日後で測定した。加えて薬剤がこの反応に及ぼす効果を調査した。この際、肥満細胞に関する効果に着目し、この細胞を安定化させるクロモグリケイドを術前に手術創へ局所投与し、その影響を観察し、これを論文発表した。 今後、疼痛行動評価に関する研究においては、par2、par4などのアゴニスト、アンタゴニストの術後痛への影響を調査していく予定である。これにより肥満細胞、白血球系細胞反応経路と酸感受性チャネルとの関係性を明らかにしていく。 これに続く足底皮膚ー神経標本を使用した電気生理学的解析において、各種酸性条件下での、電気的活動への影響の調査、および疼痛行動評価で使用した薬剤を足底皮膚ー神経標本中に還流させ、これらの薬剤の酸感受性チャネルへの組織学的影響を明らかとする予定である。 自発痛、機械刺激および熱刺激による疼痛行動評価、足底皮膚ー神経標本による電気生理学的解析の両面から酸感受性チャネルの詳細を研究していく予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
安定したデータ採取が行われている。
|
Strategy for Future Research Activity |
電気生理学的データの採取、成果の公表を進めていく。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額は、今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額であり、平成26年度請求額とあわせ、平成26年度の研究遂行に使用する予定である。 研究成果のまとめ、発表等に使用する予定である。
|