2012 Fiscal Year Research-status Report
ケラチン17は口腔扁平上皮癌細胞を活性化させる:14-3-3σの挙動との対比解析
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24792185
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
三上 俊彦 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任助教 (90595745)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 口腔扁平上皮癌 / 上皮内癌 / keratin 17 / 14-3-3 sigma / siRNA |
Research Abstract |
(1) 外科切除組織標本における14-3-3σとK17の発現パターンの認識 新潟大学医歯学総合病院口腔外科において切除をおこない、同病院歯科病理検査室でシークエンス癌の所見が認められた68症例を抽出した。外科切除材料のパラフィンブロックから連続切片を作製し、抗14-3-3σ抗体および抗K17抗体を用いて免疫組織化学をおこない、その発現率を正常上皮、異型上皮、上皮内癌および浸潤癌ごとに集計するとともに相互の発現パターンを比較検討した。その結果、正常上皮では14-3-3σ、CK17ともに陽 性はなく、異型上皮でも同様の傾向であり、上皮内癌と浸潤癌では14-3-3σ、CK17 ともに陽性で、分化した癌細胞で強調されることが判明した。14-3-3σとCK17の陽性域は一致し、(63/68 症例、93%)口腔粘膜扁平上皮細胞の悪性化にともない、14-3-3σとCK17の共発現が強調されることも判明した。 (2) ヒト口腔扁平上皮癌細胞株における14-3-3σとK17の発現パターンの認識 細胞実験にはヒト口腔扁平上皮癌細胞株ZK1をもちいた。14-3-3σおよびK17のプライマーを使用してRT-PCRを行い、ZK1における両遺伝子発現について解析したところ、両タンパクの遺伝子発現が確認された。また、抗14-3-3σ抗体および抗K17抗体を用いて蛍光抗体法を行い、蛍光顕微鏡にてZK1の両タンパク発現についても確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
応募申請の内容のH23年度に記載した事項を順調に達成できている。
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Strategy for Future Research Activity |
応募申請の内容にしたがい、今後の研究を推進する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
H24年度に購入予定のものがH25年度に変更となったが、それ以外はおおむね応募申請の内容に著変なく使用する予定である。
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