2013 Fiscal Year Annual Research Report
間葉系幹細胞を応用した骨再生における細胞動態と骨質の解析
Project/Area Number |
24792188
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小島 拓 新潟大学, 医歯学系, 助教 (90515777)
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Keywords | 骨再生 / バイオマテリアル / 間葉系幹細胞 / 骨芽細胞 / 破骨細胞 / 骨細胞 / 骨質 |
Research Abstract |
【研究の目的】 再生医療において、間葉系幹細胞を生体親和性に優れたバイオマテリアルに組み込むことで高次的な組織構築を可能とするティッシ ュエンジニアリングが注目されている。しかし、これらの培養技術を応用した骨再生の有用性について、組織学的に詳細に報告したものは非常に少ない。 本研究では、申請者が確立したラット頭蓋骨実験モデルに、間葉系幹細胞・多孔性β-TCPブロック複合体を用いて、骨再生における細胞動態(骨芽細胞への分化誘導、破骨細胞と骨芽細胞のカップリング、骨細胞・骨細管系ネットワーク)および再生骨の骨質を微細構造学的・細胞生物学的に解析することで、より良い骨再生に向けたトランスレーショナルリサーチの学術基盤を構築する。 【研究成果】 β-TCPブロックに骨髄由来間葉系幹細胞を播種した場合の骨再生法について、β-TCPブロック単独の場合と比較して評価を行った。また、骨再生における破骨細胞と骨芽細胞のカップリング動態、骨細胞・骨細管系ネットワークを細胞学的に解析した。その結果、骨髄由来間葉系幹細胞を骨芽細胞様細胞に分化させ多孔性β-TCPブロックに播種することで、β-TCPブロック単体よりも広範囲に骨が新生されること、また骨芽細胞と破骨細胞のカップリングのプロセスを経て緻密な骨が形成されることが明らかとなった。さらに透過型電子顕微鏡観察では新生骨のコラーゲン線維は整然と密に走行し、また電子線マイクロアナライザでは新生骨のCa・P濃度は既存骨と同等の値を示し、良好な骨質を有する骨再生が可能であることが示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Histochemical aspects of the vascular invasion at the erosion zone of the epiphyseal cartilage in MMP-9-deficient mice.2013
Author(s)
Kojima T, Hasegawa T, Freitas PHL, Yamamoto T, Sasaki M, Horiuchi K, Hongo H, Yamada T, Sakagami N, Saito N, Yoshizawa M, Kobayashi T, Maeda T, Saito C, Amizuka N
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Journal Title
BioMed. Res.
Volume: 34
Pages: 119-128
Peer Reviewed
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