2012 Fiscal Year Research-status Report
Tmem135変異マウスを用いた中枢の酸化ストレスに伴う神経変性メカニズムの検討
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24792215
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
樋口 仁 岡山大学, 大学病院, 講師 (30423320)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 酸化ストレス / 神経変性 / 中枢神経 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、酸化ストレスに伴う神経変性および細胞死の新たな動物モデルと考えられるTmem135変異マウスの中枢神経における表現型(Phenotype)を明らかにし、本遺伝子変異マウスが中枢の酸化ストレスに伴う神経変性および細胞死の動物モデルとしての有用性を検討することである。 平成24年度研究実地計画では、このTmem135変異マウスを米国ウイスコンシン州立大学マディソン校より譲り受け、Tmem135変異マウスのマウスラインの確立、およびTmem135変異マウスに酸化ストレスを負荷した際の中枢神経における神経変性および細胞死の組織学的検討を目的とした。 平成24年6月に米国ウイスコンシン州立大学マディソン校よりTmem135変異マウスの譲渡を受け、その後同変異マウスの交配を繰り返し、Tmem135変異マウスのマウスラインの確立は完了した。また本遺伝子変異マウスに酸化ストレスを加えるため、専用のアニマルチャンバー(A-15274-P)および酸素濃度をコントロールするために酸素コントローラー(ProOx 110)を購入し、高濃度酸素下で飼育できる環境を整えた。現在これらを用いて75%酸素化でTmem135変異マウスおよび野生型マウスを2週間飼育し、大脳皮質・海馬、肺、肝臓、腎臓等の各種臓器を採取後、ヘマトキシリン・エオジン染色による組織学的検討、およびウエスタンブロッティングにより酸化ストレス関連タンパク質の検討を加えているが、現時点では明らかな変化を見いだせていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
Tmem135変異マウスはhomozygous同士による交配が難しく、homozygousとheterozygousあるいはheterozygousとheterozygousによる交配によりマウスラインを構築した。そのため変異マウス(homozygous)のマウスを得るのに時間を有し、同変異マウスに酸化ストレスを加える実験に取りかかるのが予定よりも遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度研究実績による、Tmem135変異マウスのマウスラインの確立および、高濃度酸素下でのマウスの飼育が可能となった。そこで平成25年度は、平成24年度に引き続きTmem135変異マウスおよび野生型マウスを75%酸素下で飼育し、大脳皮質・海馬、肺、肝臓、腎臓等の各種臓器における変化を、組織学的(ヘマトキシリン・エオジン染色あるいは免疫染色)あるいは分子生物学的(ウエスタンブロッティングあるいはReal time PCR)に比較検討を行っていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
Tmem135変異マウスのマウスラインの確立に時間を有したため、免疫染色による組織学的検討が十分に加えられなかった。平成25年度は予定していた実験計画に加え、これらについての検討を行う。
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Research Products
(1 results)