2012 Fiscal Year Research-status Report
加齢による唾液腺機能低下に対するアンチエイジング療法の構築
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24792223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
山村 佳子 徳島大学, 大学病院, 診療支援医師 (00581406)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 唾液腺 / アクアポリン5 |
Research Abstract |
加齢モデルマウス(24週齢)の腹腔内に1mg/kgのデシタビン週3回3週間投与した後、DNA脱メチル化剤(デシタビン)を投与し、唾液分泌量の測定を行った。また、唾液腺(耳下腺・顎下腺・舌下腺)、肺、腎臓、骨髄を回収し、臓器に対する有害事象について検討した。さらに唾液腺組織におけるアクアポリン5(AQP5)の発現誘導について検討した。 その結果、デシタビン未投与群(コントロール群)と比較して、デシタビン投与により唾液分泌量の増加を確認した。病理組織学的検索においては、デシタビン投与群およびコントロール群ともに、単核細胞の浸潤や腺房細胞の萎縮ならびに脂肪細胞や線維組織への置換などの変化は認められなかった。免疫組織化学染色においてはコントロール群の唾液腺組織におけるAQP5の発現は弱く認められたが、デシタビン投与群においては、腺房細胞の管腔側に増強が認められた。さらに漿液性腺房細胞においては、管腔側から放射状に分泌細管においてAQP5の発現が認められた。蛋白レベルにおいては、ウエスタンブロット法により、顎下腺・舌下腺・耳下腺ともにデシタビン投与群においてコントロール群と比較して、著しい増強が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度の研究実施計画予定に基づき、研究を行っており、結果も上記に示すように示されている。よって、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
AQP5遺伝子プロモーター領域でのDNA脱メチル化を確認する。Bisulfite sequenceを行い、PCRにて発現を検索する。また、DNA全体のメチル化定量についても併せて行う。さらに、全身投与および局所投与についても検討し、至適濃度を探る。 本来の研究実施計画に基づいて行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度への繰越額は、PCRを行うため、サーマルサイクラーの購入を検討する。 また、それに伴うプライマーなどの試薬の購入を行う。 さらに研究成果について、国内外での学会発表や論文投稿を予定している。
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Research Products
(9 results)