2014 Fiscal Year Annual Research Report
口腔癌の上皮間葉移行に伴うエピジェネティックな変化を指標とした新規治標的の検索
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24792255
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
葭葉 清香 昭和大学, 歯学部, 助教 (60555358)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 口腔癌 / 上皮間葉移行 / エピジェネティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
悪性腫瘍の治療成績は、医療技術の発展、癌に対する臨床的・基礎的研究の進歩により飛躍的に進歩し、早期発見・早期治療がなされればその予後は良好なものとなる。そこで、今回我々は癌の背景粘膜の段階から蓄積される口腔癌のエピジェネティックな異常に着目し、分子レベルでの口腔癌の超早期診断マーカーを確立する事を目的とした。つまり、①種々の外部環境刺激に誘発される異常メチル化遺伝子の比較、②担癌患者と非担癌患者の口腔粘膜におけるメチル化の比較、③候補遺伝子の機能解析、④候補遺伝子の超早期診断マーカーとしての有用性の検討を行う。これらの解析から口腔癌の発癌過程に伴い誘発されるエピジェネティックな異常と、癌リスクマーカーの確立を図ることを目的とした。 上記の研究目的に従って平成26年度は、これまでの解析の結果から同定された候補遺伝子のメチル化についてBisulfite-sequencing法を用いて結果の検証を行った。解析結果がHumanMethylation27 BeadChipにおける解析結果を反映するものであるかを確認するために行った。また、候補遺伝子の機能解析のために同定された候補遺伝子を口腔扁平上皮癌細胞株にレトロウイルスベクターを用いて強制発現させ、細胞増殖、抗癌剤 (5-FU、CDDP、タキソテール)に対する影響をMTTアッセイを用いて検討した。転移能については、Migration assayを用いて検討した。候補遺伝子の生物学的機能について意味付けを行うこととした。さらに、研究の総括として得られた結果を学会にて成果発表し、論文作成の準備を行った。
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