2012 Fiscal Year Research-status Report
コンピュータビジョン・拡張現実感技術を用いた歯科矯正治療支援システムの開発
Project/Area Number |
24792276
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井口 隆人 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80587775)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 医用・生体画像 / 歯科矯正学 |
Research Abstract |
歯科矯正治療では、歯および骨の三次元的な形態・位置・方向を正確に把握することはきわめて重要であり治療結果に直結する。矯正歯科医の新しい目として歯および骨の位置情報をリアルタイム三次元ディスプレイで患者に重ね合わせて表示できれば、歯科矯正治療の操作性を著しく向上させると考えられる。本研究では、コンピュータビジョン・拡張現実感技術を導入することによりリアルタイム三次元ディスプレイを用いたコンピュータ・グラフィックスで作られた物体が現実に実在するかのように感じられる立体映像技術を矯正歯科領域に導入し、矯正歯科医が患者から目を離さず直接的に、三次元画像を患者に重ね合わせて立体的に視覚化できるシステムを開発した。画素から放射された光線はレンズ中心を通って元の点で他のレンズからの光線と交差し、観察側からあたかもその点から光が出ているように見えることになる。裸眼で視点を変えても物体が現実に実在するように全方向で運動視差が再現できた。ハーフミラーの光学的な性質を利用した透過型ディスプレイにより、裸眼で実空間上において三次元像を視覚化するため、空中に浮かんだ三次元映像を裸眼で立体的に見ることができた。また、物体そのものを高速認識してカメラの動きに高速追従することが可能で三次元空間を認識し、空中に浮かんだ三次元映像の三次元的な位置を制御できた。三次元的な標的位置精度、処理速度を評価し、コンピュータビジョン・拡張現実感技術を用いた歯科矯正治療支援システムの有用性を検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画調書の内容と進行状況がほぼ同一のため。
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Strategy for Future Research Activity |
コンピュータビジョンによる歯の画像認識に加え、コンピュータビジョン・拡張現実感技術による三次元CT 画像の拡張現実感表示を行なう。本研究における歯冠形態の認証は、画像の取得にコンピュータビジョンシステムを用い、画像の一部分から得られる特徴(局所特徴)とその位置関係を用いて物体を認識する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
コンピュータビジョン・拡張現実感技術を用いた歯科矯正治療支援システムの開発費として用いる。
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