2013 Fiscal Year Research-status Report
解剖学的バランス変化が上部気道開存性・睡眠呼吸機能に与える影響
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24792277
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
福岡 裕樹 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (70510361)
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Keywords | 睡眠呼吸機能 |
Research Abstract |
外科的矯正治療、特に下顎骨後方移動術の適応は顔貌および咬合状態の劇的な改善、適切な口腔機能の獲得など患者のADLの著しい改善が期待できる一方、口腔内容積のが減少し、舌房が狭くなることにより睡眠呼吸障害が惹起される可能性が指摘される。そこで我々は外科的矯正治療前後での硬組織の大きさと軟組織量との解剖学的バランス(Anatomical Balance)の変化と睡眠呼吸機能との関連性を解明し、Anatomical Balanceの変化が形態的、機能的に安定した外科的矯正治療の立案の視標となり得るかを検討することを目的として本研究を開始した。 平成24年度、まず我々は後ろ向き研究として、過去に顔面非対称を伴わない骨格性下顎前突症患者に顔貌と咬合機能の改善を目的として下顎骨後方移動術を適応した患者の側面頭部X線規格写真からLower Facial Cage (LFC)、Tongue (TG)を計測した。その結果手術前、手術後、手術後1年でこれらの検討項目に統計学的な有意差を認めなかった。また、インフォームドコンセントを書面にて得た下顎骨後方移動術(上顎骨骨切り術併用を含む)を施行した骨格性下顎前突患者に外科的矯正治療前後でアプノモニターにてApnea Hypopnea Index、血中酸素飽和度の計測を行った。 平成25年度はこれらの計測を引き続き行いながら、鼻腔通気機能の計測を行い外科的矯正治療により変化が生じたと考えられる睡眠呼吸機能を何らかの機能が保障する可能性の検証を開始している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度と比較して症例数は着実に増加している。AHI、血中酸素飽和度に関しては外科的矯正治療後6ヶ月経過した症例も徐々にデータとして蓄積され始めてきている。また、新たな指標として鼻腔通気度の計測も開始し、複数のデータの解析を今後始める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在の問題点として、アプノモニターを研究対象者に貸し出しの上、対象者自身宅で数値の計測を行っているため、アプノモニターのローテーションがスムーズに行えない場合が散見された。今後の対策としてアプノモニターの台数を増やすこと、また貸し出し前に書面にて迅速な返却を求めるなどデータ蓄積が迅速に進むようにハード面の改善を検討している。また、研究対象者にもその旨を適切に伝え協力を仰げるように努力する。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Dental and maxillofacial characteristics of six Japanese individuals with ectrodactyly-ectodermal dysplasia-clefting syndrome.2013
Author(s)
Okamura E, Suda N, Baba Y, Fukuoka H, Ogawa T, Ohkuma M, Ahiko N, Yasue A, Tengan T, Shiga M, Tsuji M, Moriyama K.
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Journal Title
Cleft Palate Craniofac J
Volume: 50
Pages: 192-200
Peer Reviewed
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