2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24792301
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
福田 敦史 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (10453276)
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Keywords | プラーク / 唾液 / 口腔細菌叢 / イオン |
Research Abstract |
齲蝕予防の手段としてブラッシングを主としたプラークコントロールを行っているが、プラークを完全に除去することは極めて困難である。一方でプラークにはエナメル質を構成するカルシウムイオン、リン酸イオンと齲蝕予防に効果を有するフッ素イオンが存在する。したがって、エナメル質に残存したプラークを齲蝕原性細菌の比率が低く、カルシウムイオン、リン酸イオン、フッ素イオンを豊富にすれば、齲蝕予防に極めて有効であると考えられる。 プラークの組成は唾液と密接な関係にあることから、3DS実施前の唾液成分について検討した。成人における唾液流量、pH、緩衝能、イオン濃度は多くの研究者が報告しているが、小児を対象とした報告は少ない。また小児の成長、発達に伴い、唾液成分等に影響をあたると考えられることから、同一小児の安静時唾液の流量、pH、緩衝能、イオン濃度の経年的変化について調べた。その結果、流量、ナトリウムイオン濃度、リン酸イオン濃度において経年的変化が認められた。また、小児と成人における安静時唾液流量、pH、緩衝能、イオン濃度の相違を調べたところ硝酸イオンと硫酸イオンは小児の方が高かった。 成人を対象に上下顎前歯部唇・舌則面、臼歯部頬・舌側面の計8か所から採取したプラークのStreptococcus mutans Streptococcus sobrinus の比率を比較したところ、S. mutans おいて下顎臼歯部頬側面が最も多く、下顎前歯部舌側面において最も少なかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では、3DS実施前の唾液、プラーク中のイオン濃度と細菌叢を測定し、さらに3DS実施後の唾液、プラーク中のイオン濃度と細菌叢の測定も進めている予定であったが、3DS実施後の測定には至っていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
数種類の歯磨剤を用いて3DSを実施し、唾液およびプラーク中の細菌叢やイオン濃度の相違について調べる予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
被験者への謝金が次年度になったため。 唾液およびプラーク中のイオン濃度の測定に使用する高速イオンクロマトグラフィの消耗品と細菌叢を測定するためにリアルタイムPCR法で使用する試薬、消耗品の購入に使用する。また被験者への謝金と学会発表旅費に使用する。
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Research Products
(13 results)