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2012 Fiscal Year Research-status Report

歯の移動を行った圧迫側歯根膜に発現するHSPA1Aの破骨細胞分化調整機能の解明

Research Project

Project/Area Number 24792314
Research InstitutionTsurumi University

Principal Investigator

新井 千博  鶴見大学, 歯学部, 助教 (10460221)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2014-03-31
Keywords歯科矯正学
Research Abstract

本研究の目的は、歯の移動初期の圧迫側歯根膜細胞に発現する熱ショックタンパク質A1A(HSPA1A)に着目し、歯の移動における破骨細胞の分化に対する作用を明らかにすることである。近年HSPA1Aは分子シャペロンとして様々な刺激やストレスから細胞を保護するだけでなく、破骨細胞分化制御にも深く関与する炎症性サイトカインに影響を及ぼすことが報告されている。このことから、歯根膜細胞で発現するHSPA1Aが破骨細胞分化に重要な役割を果たしているのではないかということが十分に推察される。
平成24年度は、培養ヒト歯根膜線維芽細胞にHSPA1Aのリコンビナントタンパク(100ng, 200ng/ml)を添加し、1%FBS添加DMEM培地で一定時間培養後の炎症性サイトカインやそのレセプターへの影響をPCRアレイにより網羅的に解析した。その結果、100ng/ml添加群では大きな変化は認められなかったが、200ng/ml添加群ではいくつかの遺伝子の発現に増減の傾向が認められた。現在はこれら遺伝子の発現量を1,3,6,12,24,48,72時間で経時的に観察し、mRNAレベル検討を行っている。またmRNAレベルで変化が認められた遺伝子についてはタンパクレベルの発現量を経時的に観察している。本研究は、歯科矯正学における歯の移動現象を分子生物学的に解明するだけでなく、破骨細胞の分化様相に新たな概念を提示するものであり、臨床応用へ展開するための研究基盤となることを確信する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

申請時の研究計画では、HSPA1AのsiRNAを導入し、ヒト歯根膜線維芽細胞に対するHSPA1Aの影響をin vitroで解明する予定であった。しかしながら、siRNAの導入効率や細胞毒性の問題から安定した結果が得られなかったため、HSPA1Aのリコンビナントタンパクを用いてヒト歯根膜線維芽細胞に対するHSPA1Aの影響を検討している。なお、siRNAの導入条件については引き続き検討中である。

Strategy for Future Research Activity

1.HSPA1AのsiRNAとリコンビナントタンパクを用いて歯根膜細胞から発現する炎症性サイトカインやレセプターに対するHSPA1Aの影響を明らかにする(in vitro)。2.HSPA1Aの発現抑制を行い、関連する遺伝子の発現量をmRNAレベル、タンパクレベルで経時的に検討するとともにTRAP染色により、発現する破骨細胞数を調べる(in vivo)。3.HSPA1Aの破骨細胞分化への影響を調べるために、ヒト歯根膜細胞と破骨細胞前駆細胞を(1)歯根膜細胞培養培地(2)破骨細胞分化誘導培地(3)歯根膜細胞培養培地+rhHSPA1Aの条件下で共培養を行い、破骨細胞形成能への影響を調べる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

該当なし

URL: 

Published: 2014-07-24  

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