2013 Fiscal Year Research-status Report
上皮由来CTGFは歯肉上皮細胞間結合因子を制御するか―RNAiを用いた先駆的探索
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24792322
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
石田 雄之 東京医科歯科大学, 国際交流センター, 助教 (00516297)
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Keywords | 歯肉上皮 / CTGF / 超音波導入 |
Research Abstract |
in vitro実験に関しては、前年度に確立した歯肉上皮細胞株(GE1)の培養細胞を利用し、低出力パルス超音波(LIPUS)刺激を加えた際のCTGF発現についてRT-PCRを用いて詳細な調査を行ったが、安定した結果を得ることができなかった。理由として、LIPUS刺激により発生する熱が考えられたため、LIPUSについて新たに発表された論文をもとに様々な条件について検討を重ねた結果、ようやく安定した実験系を確立することができた。また、LIPUS刺激の実験系確立に遅れが生じたため、siRNAを持ちいた発現抑制の実験は、実験方法の変更はせずに平成26年度に継続して実験を行う予定である。 また、in vivo実験に関しては、マウス歯肉溝にP.Gingivalisの菌液に浸した絹糸を留置し、歯周病惹起モデルを安定して供給できるようになったため、上皮細胞間結合因子の発現胴体を詳細に調査するために用いるdecoyやsiRNAの導入法の確立を試みた。結果、皮膚や血管などこれまでに実績のある組織と比較し、歯肉は導入効率が極端に低いことが判明し、超音波導入装置などを併用することで、ようやく歯肉上皮層にdecoyを導入することに成功した。本研究結果については、本年度の日本歯周病学会にて発表予定である。 平成26年度に上記実験系についても、従来の予定通り進めていくことを考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上記の通り、GE1のCTGF発現誘発刺激として文献よりLIPUS刺激を採用したのだが、当初安定した誘発結果を得ることが困難であった。その理由を探索し、対応するために時間がかかったことが一因としてあげられる。また動物実験については、当研究機関の動物実験施設が平成25年8月より改修工事に入ってしまい、動物実験を計画通り進めることが困難であったことが主な理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
実験の進行は上記理由より遅れてはいるものの、遅延した要因に対するトラブルシューティングが概ね実行できていること、また実験の方向性については予定していた通り進行していることから、今後予定していた研究計画を一つ一つ実施し、研究結果として広く発表する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度に、マウス歯肉にsiRNAを導入し、ターゲット因子が初期歯周炎の進行に与える影響を調査し、in vitroの結果と合わせて学会において発表する予定であったが、平成25年8月より、当大学の動物飼育施設の改装により動物飼育ができなくなってしまった。そのため、in vivo実験が予定通り行えず、その研究計画に係る実験費用を使用することができなかった。 平成26年7月より、動物実験施設の改装が終了し、再び使用が可能になる予定であるので、in vivo実験を再開し、研究計画通りに実験を進めていこうと思っている。そのため、in vivo実験の研究計画に係る実験費用に未使用経費をそのまま充てることとしたい。
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