2013 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ構造制御によるインプラント周囲炎の感染予防戦略の構築
Project/Area Number |
24792345
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
田口 洋一郎 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (60434792)
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Keywords | 歯周病 / インプラント周囲炎 / 表面性状 / 硬組織分化 |
Research Abstract |
チタンインプラントは、欠損歯の補綴による口腔機能回復のために広く使われてる。しかし残念なことに、インプラント周囲炎は、インプラントのフィクスチャーにおけるosseointegrationの失敗に終わることになる。リポ多糖体(LPS)は慢性刺激として作用し、インプラント周囲の炎症を持続して、osseointegrationの予後を悪化させる。本研究の目的は、我々の共同研究者が作成したnanonetwork構造を用いて10MのNaOHで表面性状制御を行ったチタン表面で、骨髄間葉細胞(BMMSCs)の増殖と硬組織分化誘導に関してPorphyromonas gingivalis LPSの効果について検証することによって、ナノ構造におけるインプラント周囲炎における感染予防戦略を構築することである。 10MのNaOH溶液で表面制御されたチタンディスクと未処置のチタンディスク上に、BMMSCsを播種し、P. gingivalis LPSを0、0.1または1μg/mLの各種濃度を含む培養液に交換することによって感染させた。ラットBMMSCsの硬組織分化誘導に関するnanonetwork構造の効果は、P. gingivalis LPSの異なる濃度で評価された。 未処置よりP. gingivalis LPSに感染させた場合、10MのNaOHに表面制御されたチタン面の上のBMMSCsにおいて骨形成関連の遺伝子発現と有意に大きい細胞増殖、高いALP活性、オステオカルシンの産生および細胞外基質へのカルシウムの沈着が認められた。 NaOHによって表面性状を制御されたされたnanonetwork構造によるチタン表面には、P. gingivalis LPS感染下で、未処理の表面よりエンドトキシンに対して耐性が認められると示唆される。
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