2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24792362
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
中川 量晴 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教 (60585719)
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Keywords | 摂食嚥下障害 / 咽頭微小電気刺激 / 間接訓練 / 誤嚥性肺炎 |
Research Abstract |
経管栄養管理されている者の日常的な嚥下頻度は,健常者と比較して有意に低下し,唾液誤嚥などのリスクが高まると指摘されている.そこで,随意嚥下の回数を増やす訓練法は,唾液誤嚥リスクの軽減に効果があると仮説をたてた.先行研究として,若年健常者の咽頭領域に微小電気刺激を加えた場合の嚥下誘発条件を解析したところ,周波数10-15Hz,刺激強度1.1-1.3mAで嚥下が誘発されやすいという結果を得た.本研究では,高齢者(65歳以上)に対して咽頭へ電気刺激を与えた場合,若年健常者と比較して嚥下誘発条件が異なるか検証した. 高齢者7名(男性3名,女性4名,中央値:67歳)を対象とした.対象者の鼻孔から挿入した電気刺激プローブと咽頭領域を超音波画像上で描出した.刺激プロ―ブを中咽頭後壁に接着させ,電圧を一定とし(定電圧制御)様々なパラメータの方形パルス刺激(持続時間: 1 ms,周波数: 10,15および20Hz,強度: 0.2-2.5 mA)を行った.刺激を感知した刺激強度を知覚閾値(Pe-Th),飲み込みたくなった刺激強度を嚥下閾値(Dsw-Th),そして痛みを感じた刺激強度を痛覚閾値(Pa-Th)と定義し,若年者と高齢者の刺激強度を比較した.両者の比較には対応のないt検定を使用した. Pe-Thは,加齢の影響を受けずに全ての者で認識された.Dsw-Thは,若年者が10-15Hz,高齢者が15-20Hzで最も多く認識され,15Hzでは高齢者で有意に嚥下誘発閾値が高かった.Pa-Thは,20Hzにおいて若年者では100%,高齢者では30%が痛みを感じた. 以上の結果より,高齢者においても嚥下誘発は可能であり,加齢により咽頭感覚閾値は高くなることが明らかとなった.
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Research Products
(4 results)