2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24792363
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
渡邊 賢礼 昭和大学, 歯学部, 助教 (20611180)
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Keywords | 摂食嚥下障害 / 超音波エコー / 舌 / 立体構築 / 動態 |
Research Abstract |
平成25年度は前年度に得られた結果を基に若年成人15名に対し水分5mLを指示嚥下させた時の舌運動動態を4次元超音波エコーを用いて描出・測定を行った。エコーウインドウは探触子を矢状方向傾斜角20度、前額方向傾斜角25度と設定した。 上記エコーウインドウの設定より得られる画像からX断面(矢状断面)での舌尖・舌中央部・舌後方部の3 点の安静時から嚥下終了時までの舌の最大挙上距離の測定、Y断面(前額断面)での舌中央部の陥凹深度の測定、Z断面(水平断面)での水分移送時間の計測、4次元画像(立体構築画像)より舌運動描出可能率の計測を行った。舌運動描出可能率は得られた画像から安静時における舌全体の描出可能率、水分移送時における舌全体の描出可能率、嚥下時における舌全体の描出可能率を算出した。 以上の方法より、得られた結果は①X断面において舌尖部の最大挙上距離の平均は2.1±0.5cm、舌中央部の最大挙上距離の平均は1.3±0.3cm、舌後方部の最大挙上距離の平均は1.2±0.6cmであった。②Y断面において舌中央部の陥凹深度の平均は1.4±0.5cmであった。③Z断面での水分移送時間の計測の平均は1.1±0.05秒であった。 ④4次元画像(立体構築画像)における水分嚥下時の舌運動描出可能率は安静時は98%、水分移送時は92%、嚥下時は68%であった。 上記より4次元超音波エコーを用いることにより、これまで2次元超音波エコーでは描出できなかった舌運動におけるX,Y,Z断面での同時観察・測定を行うことが可能であり結果①~③における測定値はこれまでの超音波エコーや嚥下造影検査で得られた先行研究と同程度の値であったことから4次元超音波エコーを用いても同様の測定ができることが示唆された。更に4次元画像における解析可能率から安静時、移送時は高値で解析可能であったものの、嚥下時においては解析可能率が低下したため今後は嚥下時における4次元画像描出方法の再検討の必要性が示唆された。
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Research Products
(2 results)