2013 Fiscal Year Annual Research Report
メンタルヘルスにおける脳腸相関の応用-腸機能の解析・評価法に視点をあてて
Project/Area Number |
24792380
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
藤田 水穂 千葉大学, 看護学研究科, 助教 (00380717)
|
Keywords | 脳腸相関 / 胃腸電図 / 過敏性腸症候群 / ストレス / 便秘 / 下痢 |
Research Abstract |
本研究は,脳腸相関の「腸から脳へ」のアプローチに注目し,腸機能のケアを重視することによって脳腸相関が良好になれば,メンタルヘルス上の問題解決や症状緩和をももたらすことができるのではないか,というアイディアのもと,腸機能の評価法および脳機能と腸機能の関係に関する基礎研究および,脳腸相関を利用した新しい健康法や疾患予防への応用に展開するための基礎研究を行うことを目的とした. 平成24年度は,実験1において,ストレスなどで下痢や便秘症状を起こしやすい人および愁訴のない健常な成人を対象に、安静時及び視覚ストレス負荷時の腸電図の周波数解析,カオス解析,心拍変動性による自律神経活動評価から,腸の愁訴の違いによる特性を見出し,腸機能評価法について多角的に検討することを目的とした.実際は,平成24年度から25年度にかけて,当初の計画より多い被験者を対象に計画通りのデータを得ることができた.現在,データ解析は終わっており,今度,学会,雑誌等で発表予定で準備中である. 平成25年度の計画であった実験2では,腸から脳へのアプローチによる,腸活動と精神活動の関係性を明らかにすることを目的とした.これについては,実験1の解析と並行して予備実験を繰り返し,本実験の目途を立てた.ただし,予期せぬ実験室の改修工事のため,本実験までは行うことができず,改修終了後(5月末),すぐに取り掛かることを予定している.これについても,結果は学会・雑誌発表を通じて,今回の研究の知見を広く社会に役立てることができるものと考える.
|