2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24792391
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
間脇 彩奈 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10533341)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | リンパ浮腫 / スキンケア / 看護学 |
Outline of Annual Research Achievements |
リンパ浮腫患者の皮膚の実態を明らかにするため、生理解剖学的手法を用いた研究を行った。 被験者は乳がん手術後に上肢リンパ浮腫を発症した患者7名であり、皮膚の性状に関しては、角質水分量、皮膚pH、皮膚粘弾性、皮膚血流量の観察を行った。また、MRIを用いて、上肢全体の水貯留状況の観察を行った。 MRで確認された水貯留部位は、前腕の尺側に多いという結果が得られたため、前腕尺側と前腕橈側の皮膚の性状について比較を行った。観察した皮膚性状について、角質水分量、皮膚pH、皮膚血流量について、明らかな違いが認められてないが、皮膚粘弾性については、水の貯留部位で低くなっていることが明らかになった。この結果については、「日本看護技術学会第13回学術集会」にて報告を行った。皮膚粘弾性とは、皮膚のハリや硬さ、弾性、粘性についての指標であり、リンパ浮腫患者の自覚症状や治療による効果を確認するための指標として用いられる可能性がある。また、この部位に特別なケアが必要となることが考えられる。今回の研究では、被験者数が少ないため、この結果だけでは明らかな示唆は得られないが、引き続き、被験者数を増やし皮膚の特徴を検証する必要があると考えている。 今回の研究では、更に被験者に週2回ペースで合計8回の複合的治療(スキンケア、リンパドレナージ、圧迫療法、運動療法:以下CDTとする)を行い、前記した項目について、介入前後での比較行った。この結果については、現在、分析および考察中であるため、今後、報告していく予定である。
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