2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24792400
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
佐野 恵美香 杏林大学, 保健学部, 講師 (10404930)
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Keywords | 看護技術 |
Research Abstract |
肘窩の解剖学的検索と、国外で看護師が安全性を確保するためにどのように実践を行っているのか調査した。 研究者が所属する倫理審査委員会での承認を得た。肘窩の解剖学的検索には、超音波診断装置を用い、対象は30名で、平均年齢は、22.4(±7.2)歳、29名が男性であった。平均身長は、171.4(±5.4)㎝で、平均体重は66.0(±9.0)kg、平均BMIは22.4(±2.5)であった。 上腕骨の内側上顆と外側上顆を結ぶ、Huter線を基準線とし測定を行った。その結果、上腕静脈と上腕動脈の位置関係が、6の分類にされた。上腕静脈と上腕動脈が横並びで上腕静脈が尺側にあるものは、18名と最も多く、次いで、上腕静脈と上腕動脈が横並びで上腕静脈が橈側にあるものが3名、上腕静脈が尺側表層で上腕動脈が上腕静脈に比べやや橈側深部にあるものが2名であった。上腕静脈と上腕動脈の上を縦に位置しているものも1名おり、上腕二頭筋腱直下と肘窩での走行が変化しているものもいた。肘窩での採血・注射においては、経験的に刺入部位を選択するだけでなく、個別性を考慮し、慎重な血管選定と、視診触診による穿刺前の血管走行の観察が重要である。 国外での調査では、CanadaのMcGill University Health Centreで、看護師がどのように安全性を確保しているのか、看護師(IV Nurse)と、所属する部の師長にインタビューをおこなった。2000年から看護師が超音波診断装置を使用したPICCやCVを挿入実施の許可があり、3時間の講習とトレーニングを受けていた。クリニックでの技術指導とともに、感染対策の看護師としてマニュアルを作成し、インターネットを経由した教育を実施していた。採血時の血管の走行などの構造を理解するための教育や実際の採血時に超音波診断装置を用いることは有用ではないかとの意見があった。
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