2013 Fiscal Year Research-status Report
抗がん剤への職業性曝露予防に関する教育介入プログラムの構築
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24792404
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Research Institution | Nagano College of Nursing |
Principal Investigator |
早出 春美 長野県看護大学, 看護学部, 講師 (10513286)
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Keywords | 労働安全衛生 / 職業性曝露 / 抗がん剤 |
Research Abstract |
平成25年度は、抗がん剤への職業性曝露を防止する教育方法を検討するため、国内外の文献を再検討した。国外では、抗がん剤を取り扱う医療従事者に対し、曝露予防に関する知識やスキルを提供する視聴覚教材が普及している。視聴覚教材は、時間や場所を問わず、知識や技術を獲得でき、また、複数の病院施設を対象とした場合でも、教育内容に差異が生じないというメリットがあるため、本研究においても視聴覚教材を作成、活用する方向で教育を行うことを検討している。本研究では、看護職者を対象としていることから、国内外の視聴覚教材を参考に看護業務に潜む危険に特化した内容での作成を検討中である。また、本研究で開発予定の曝露予防教育のオリジナリティーを明確にするため、現在、がん化学療法認定看護師が実際に臨床で行っている抗がん剤曝露予防に関する教育方法について調査する必要性が生じたため、文献検討を行ったが、該当する文献が見当たらなかった。したがって、がん化学療法認定看護師が実際に臨床で働く看護職者に対し、教育を行っているか、その内容はどのようなものかを明らかにする必要性があると考えられるため、平成26年度に、がん化学療法認定看護師を対象とした調査を実施する予定である。その結果を踏まえ、教育プログラムの内容を検討し決定していく予定である。教育効果の測定には質問紙を用いる予定であり、今年度はその原案を作成した。知識、技術、認識という領域が適切に測定できるかどうか検証し、今後、修正が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成25年度は、所属大学の所属部署の人員欠員に伴い、前期の担当業務が増加したことにより、研究に費やす時間の確保が困難であったことが研究が遅れた大きな要因であった。また、平成25年度は研究の方法について、教育内容、教育方法、評価方法などを文献検討により再検討を行ったため、当初の進行予定より遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、平成24年度に予定していた全国の病院、老人保健施設および訪問看護ステーションで働く看護職者を対象とした質問紙調査を実施する。また、がん化学療法認定看護師が行っている抗がん剤曝露予防に関する教育内容について質問紙調査を実施する予定である。これらの結果を踏まえて、教育プログラムを作成し、教育介入を行う。平成25年度に作成した質問紙を用いて教育介入の効果を評価する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
所属大学の所属部署の人員欠員に伴う業務量増加により、当初予定していた質問紙調査が実施できなかったこと、抗がん剤曝露防止のための教育研修方法について再検討した結果、がん化学療法認定看護師を対象とした調査の必要性が生じたため、プログラムの確定まで至らなかったことが次年度使用額が生じた理由である。 平成26年度は質問紙調査を実施し、教育プログラムを開発する予定である。質問紙の印刷、発送、謝礼に係る費用は前年度からの繰越金を使用する。また、教育プログラムとして実施する内容は視聴覚教材を用いて行う予定であるため、その作成に係る費用についても前年度からの繰越金を使用する。教育介入実施後の評価として、抗がん剤の拭き取り試料などを用いる予定であるため、その分析に係る費用は今年度の費用を用いる予定である。
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