2012 Fiscal Year Research-status Report
中小規模医療施設の中途採用看護師が職場適応するために必要な支援
Project/Area Number |
24792414
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
鈴木 小百合 順天堂大学, 公私立大学の部局等, 助教 (70514850)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 中途採用看護師 |
Research Abstract |
中小規模医療施設の中途採用看護師が、職場に適応するためにどのような支援を必要とするのか、実際に受けた支援と必要とする支援の実態を明らかにするため、平成24年度は中途採用看護師にインタビュー調査を行った。研究協力者は、病床数200~300床程度の中小規模医療病院3施設に勤務する、臨床経験3年以上で入職後1年以上経過した中途採用看護師11名であった。 インタビューでは、転職の動機、職場に適応していく上で困難に感じたこととその時の対処法、施設側から受けた支援と期待する支援、職務の継続を支えているものなどについて、インタビューガイドに沿って、自由に語ってもらった。インタビュー内容から逐語録を作成し、意味内容の類似性に従いカテゴリー化しながら内容を分析した。 その結果、中途採用看護師が入職後から現在に至るまでに困難に感じたこととして、8カテゴリー、職場継続の要因として8カテゴリー、期待する支援として6カテゴリーが抽出された。中途採用看護師は、環境の違いへの戸惑いや、現職場で行う初めての技術に不安を感じており、現職場での未知なことに対しては丁寧な説明を期待していた。また、他施設での経験があるからこそ現職場での看護方法に疑問を抱いており、現職場のやり方に合わせつつも状況を見て自分の考え方ややり方を表現し、職場にうまく適応していた。本研究により、中途採用看護師は入職後様々な困難を感じながらも、仕事に対するやりがいが根底にあることで、職務を継続できていることが明らかとなった。 本研究結果は、第17回日本看護管理学会学術集会で発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成24年度、中途採用看護師へのインタビュー調査を実施し、内容を分析し結果をまとめることができたため、この点については予定通りに達成できた。しかし、インタビュー内容と先行研究を参考にして、質問紙を作成することまでを平成24年度の予定としていたが、まだ質問紙作成までには至っていないため、やや遅れていると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
中途採用看護師が入職後に受けた支援と期待する支援の実態を明らかにするため、平成25年度は大規模な質問紙調査を実施する。質問紙の項目精選にあたっては、24年度のインタビュー内容や様々な先行研究を参考にする。また、予備調査や内容妥当性の検討を重ねながら質問紙を作成する。 対象者は、関東圏内で病床数200~300床程度の中小規模医療施設に勤務する、臨床経験3年以上で入職後1年以上経た、役職がなくスタッフとして勤務する中途採用看護師を予定しているが、調査協力が得られにくい場合には、対象地域を広げて対象者を確保する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
質問紙調査の費用として、印刷費や郵送費、データ処理委託費等、多額の経費が必要になると予測される。また、統計解析ソフトを購入する予定である。
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