2015 Fiscal Year Annual Research Report
助産師の人材確保に向けた要因と助産基礎教育に関する研究
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24792416
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
原田 通予 慶應義塾大学, 看護医療学部(藤沢), 講師 (40459673)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 看護・助産管理学 / 看護・助産教育学 / 人材確保 / 職業性ストレス / キャリア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、わが国の文化的背景や就業状況を把握したうえで、病院に勤務する助産師の実態や特徴、助産基礎教育との関連について明らかにすることを目的としている。 H27年度は、質問紙調査を実施し得られたデータ(44施設、助産師673名)の分析を行った。また、国際学会にて本研究結果の一部を発表した。 助産師のバーンアウト要因として業務量の負荷、超過勤務、助産師スタッフ不足、対人関係が要因となっていた。また、助産師の職場の選択については年齢、婚姻が関与しており、仕事と家庭が両立できる職場の選択を行っていることが示唆された。臨床経験の中で基礎教育で強化する必要があると感じた助産基礎教育の項目は、「正常分娩の助産診断」「合併症、異常に関する知識」「乳房ケア」であった。また、助産の業務独占である分娩介助については、経験年数によって抵抗感を示す項目に有意差がみられた。よって臨床経験年数が浅い助産師が分娩介助を行う場合は、フォローアップ体制を取り負担感を軽減し、分娩介助を実践した後は実践評価を行い、個人的達成感を評価できるようにサポートする必要性がある。このことは、助産師の実践能力を高めて助産ケアの質の担保を行う上でも重要であると考える。 これらの結果より、助産師の人材確保のための要因を理解し、組織的・個人的に対策を行うことの重要性が示唆された。 【今後の課題】助産師の基礎教育から臨床教育まで継続したシステムの構築が必要性であることが示唆され、助産師の人材確保に向けた環境整備が緊急の課題である。
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Research Products
(1 results)