2014 Fiscal Year Annual Research Report
院内保育所を通じた看護師のキャリア継続のための支援に関する総合的研究
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24792417
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Research Institution | Tokyo Future University |
Principal Investigator |
西村 実穂 東京未来大学, こども心理学部, 助教 (50611381)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 院内保育所 / 看護師 / 子育て支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、看護師のキャリアに関する教育における課題、院内保育所の保育における課題を明らかにすることを目的として、看護師のキャリア継続のための教育に関する調査、院内保育所における実地調査、院内保育所保育士に対するヒアリング調査、質問紙調査を行った。 看護師のキャリア継続のための教育に関する研究として、養成課程においてキャリアに関連する教育としてどのような内容が扱われているのかを明らかにするため看護系大学のシラバスの分析を行った。その結果、キャリアに関連した内容を含む講義では個人としての生活と職業の継続について扱われることは少ないことが確かめられた。 院内保育所保育士に対する調査からは保育する人数の変動に対応するために人数の変動があっても対応可能な計画を立てる、行事を実施しないなどの対応が行われていた。また人数の変動に対応するための保育者の確保が大きな課題となっていた。 さらに新たな課題として安全面の問題、院内保育所に対する過剰なニーズがあること、ニーズに対応する知識や技術を身に着ける機会の少なさがあることが明らかになった。安全面の問題として、感染症対策、特別保育時の避難訓練への対応が挙げられる。院内保育所への過剰なニーズとしては、利用者が院内保育所に対して現状以上の開所時間の延長や開所を増やすことを求める、障害児保育、病児保育、保育内容の充実を求めるといったことがある。また院内保育所の保育に特化した勉強や情報交換を行う場が少ないという意見が多くみられた。そのために現場の保育者の知識だけで問題に対応しているケースがあり、院内保育所の問題について情報を得るための機会や保育士同士のネットワークの構築が必要であると考えられた。そこで、2014年度には定期的に院内保育所の問題を扱う勉強会を年3回試行した。参加者からは、他園での取り組みを知ることや悩みの共有ができたとの評価を得た。
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Research Products
(4 results)