2012 Fiscal Year Research-status Report
胃切除術を受ける患者のプレパレーション教育プログラムの開発と有効性の検討
Project/Area Number |
24792434
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
小笠 美春 香川大学, 医学部, 助教 (70544550)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 胃切除術 / 患者教育 / プレパレーション |
Research Abstract |
平成24年度は、研究を開始するにあたり香川大学医学部倫理審査の承認を得た(11月12日承認)。その後、消化器外科医師と消化器外科病棟看護師とともに、対象者の選定方法や研究目的に応じた詳細な研究方法について検討会を重ね、研究実施の準備をすすめた。また、データ収集場所となる放射線部と外来の看護師長と、データ収集方法についての検討会を開催した。検討会では、消化器外科病棟看護師および外来看護師長とともに、入院期間が短縮している胃切除術患者に対するプレパレーション教育の重要性について意見交換を行った。 研究の第1段階として、従来教育群(対照群)のデータ収集を開始した。本研究では、各対象者において、入院前外来受診時・入院時・退院決定時・退院後初回外来受診時の4回アンケート調査を実施する。3月末日時点で研究への同意が得られたのは7名であり、入院前のデータ収集を行った。そのうち、治療方針が変更となった1名については入院後に対象から除外された。従来教育群(対照群)の目標症例数は30名であり、データ収集を継続していく。 研究の第2段階のプレパレーション教育プログラムの開発に向けて、プレパレーション教育内容の文献調査を開始した。継続してプレパレーション教育の構成要素を抽出していく。 また、プレパレーション教育プログラムおよび評価で使用する研究者らが開発した「待機手術患者用心配事アセスメントツール(ESWAT)」について、日本看護研究学会学術集会で発表し、他の研究者や医療者と意見交換を行った。学術集会では、プログラム評価研究に関する交流集会にも参加し、本研究に向けての情報収集を行い、研究者として自己研鑽に努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成24年度は胃切除術を受ける患者のプレパレーション教育の構成要素の抽出と従来教育群(介入群)の評価データの収集を計画していた。 香川大学倫理審査の承認を得た後に研究を開始したため、11月からの開始となりやや遅れた。 対象者については、30症例のデータ収集は1年程の時間を要すと考えられる。対象施設の手術状況により、平成24年度は予想よりやや対象者が少なかった。そのため、従来教育群(対照群)のデータ収集が遅れている。平成25年度中には従来養育群(対照群)のデータ収集が完了できると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、引き続き第1段階の従来教育群(対照群)のデータ収集と胃切除術を受ける患者のプレパレーション教育の構成要素の抽出を行う。また、第2段階のプレパレーション教育教材の開発着手する。 プレパレーション教育教材の開発については、消化器外科医師と消化器外科病棟看護師に協力を得て、内容や方法の検討を行い、妥当性を確保する。プレパレーション教育教材は、手術や麻酔に関する術前オリエンテーションや術前訓練、胃切除術後の食事摂取方法や胃切除後愁訴の対処方法について、視聴覚教材とパンフレットを作成する。 従来教育群(介入群)のデータ収集とプレパレーション教育教材の開発が完了すれば、第3段階の胃切除術を受ける患者のプレパレーション教育プログラムの実施と評価に着手する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は、従来教育群(介入群)とプレパレーション教育教材の開発が主な内容となる。 従来教育群のデータ収集を行う看護師免許を有する調査員2名分、プレパレーション教育の視聴覚教材を開発するためのナレーターの謝金を計画している。視聴覚教材は、対象者が見たい時にいつでも見られるよう、持ち運び可能なiPadなどのタブレットPC、ポータブルDVDの使用を考えている。そのため、タブレットPCやポータブルDVDプレーヤーの購入を計画している。また、本研究に関する情報収集および、中間成果発表のための学会参加費と旅費を予定している。その他、文献複写、図書、文具等の諸経費に使用予定である。 なお、平成24年度は研究の進行状況に応じて研究費を執行したため、当初の見込み額と執行額額は異なったが、研究計画に変更はなく、前年度の研究費も含め、当初予定通りの計画をすすめていく。
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Research Products
(2 results)