2013 Fiscal Year Research-status Report
「リウマチとともに人生を切り拓く」リウマチ患者と配偶者への支援方法に関する研究
Project/Area Number |
24792445
|
Research Institution | Yamagata Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
山田 香 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 助教 (90582958)
|
Keywords | 慢性疾患患者の生活史 |
Research Abstract |
本研究は、関節リウマチ患者とその配偶者の生活の歴史を当事者の視点で捉え、身体的・心理的・社会的な文脈を含めた生活史とそこでの配偶者との相互行為を明らかにし、関節リウマチ患者とその家族のQOL向上のための援助方針を導こうとするものである。 今年度は、数名の40代の患者とその配偶者を中心にインタビュー調査・分析を行ない、その研究成果は複数の学会において発表した。 当初の計画では、今年度は「地域特性がライフコースおよび配偶者との相互作用に及ぼす影響の明確化」するため、山形県と対照的な地域として関西地方の都市部での60-70代の研究参加者の調査・分析、山形県内の60-70代の研究参加者との比較検討を予定していた。しかし、地域研究・相互行為論の専門家より、比較の困難性の指摘があり、山形県内の60-70代の研究参加者との比較対象として、新たに山形県内の40代の患者とその配偶者を研究参加者に設定し、「社会構造の変動がライフコースおよび配偶者との相互作用に及ぼす影響の明確化」を試みることとした。そのため、今年度は数名の40代の患者とその配偶者に対してインタビュー調査・分析を行ない、40代の患者とその配偶者の特徴を見出すことができた。 昨年より、引き続き行なっている山形県内の60-70代の研究参加者へのインタビューは、参加予定者の入院等により、若干の遅れが生じているが今後のインタビューも予定されており、実施計画に大きな変更はない。 また、収集したデータを適切に分析するため、質的分析の専門家の指導や研修会等の参加により、質的な研究手法の習得にも努めた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度のインタビュー計画の遅れが今年度にも影響した。山形県内の60-70代の研究参加者へのインタビューが、参加予定者の入院等によりさらに遅れが生じた。しかし、今後のインタビューも予定されており、実施計画に大きな変更はない。 今年度に実施したインタビューの分析によって、関節リウマチ患者の具体的な生活史把握は進んでいる。配偶者や家族、友人、職場や地域の人びとを含めた相互行為についても、分析が進んできている。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、昨年より引き続き行なっているインタビュー調査を継続しながら、これまでの個々の調査結果を全体としてまとめる作業をおこなっていく。生活史の分析において計画していた「地域特性がライフコースおよび配偶者との相互作用に及ぼす影響の明確化」を「社会構造の変動がライフコースおよび配偶者との相互作用に及ぼす影響の明確化」に変更し、分析を進めていく。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
昨年度のインタビュー計画の遅れが今年度にも影響した。山形県内の60-70代の研究参加者へのインタビューが、参加予定者の入院等によりさらに遅れが生じた。しかし、今後のインタビューも予定されており、実施計画に大きな変更はない。 インタビュー調査・分析に係る旅費・謝金等、学会発表のための抄録・ポスター等作成費用および旅費として使用予定である。 また、関連書籍の購入を予定している。
|
Research Products
(4 results)