2012 Fiscal Year Research-status Report
ターミナル期慢性病患者・家族がとまどいを乗り越えるための看護実践モデルの開発
Project/Area Number |
24792464
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Ryotokuji University |
Principal Investigator |
岡田 奈津子 了徳寺大学, 健康科学部, 助教 (50582821)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ターミナルケア |
Research Abstract |
本研究は慢性病患者やその家族がターミナル期においてどのようなとまどいを持ち、そのとまどいのをどのように乗り越えているのかを明らかにし、慢性病患者・家族がターミナル期におけるとまどいを乗り越えられるよう支援することのできる看護実践モデルの開発をすることを目的とした。 平成24年度は先行研究である第1段階研究(ターミナルケアを実践している看護師のとまどいの乗り越え方の実態調査)をもとにインタビューガイドを作成し、第2段階研究としてターミナル期慢性病患者の家族のとまどいを乗り越えるプロセスの解明することを具体的な目的として実施した。 実際の平成24年度の研究実施内容は慢性病患者の家族8名を対象に病気が発症し亡くなるまでの間、家族はどのようなとまどい(介護する中で生じた困ったこと、悩み、無力感、やるせなさなど)が生じ、そのとまどいをどのようなプロセスを経て乗り越えていったかを自由に語ってもらう半構成的面接を行なった。1回の面接時間は60分、個室で1対1の面接を行ない、面接内容は承諾を得てICレコーダーに録音した。また、面接時の研究参加者の表情やしぐさなど細かい様子について観察したことをメモに記録した。本研究を実施するにあたりインタビューの内容や方法についての内的妥当性を保証するために2名を対象にプレテストを実施し、それにより得られたデータからインタビューガイド・面接方法が適切であったか評価・修正を行いデータ収集を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初の研究計画では、平成24年度に第2段階研究(ターミナル期慢性病患者の家族がとまどいを乗り越えるプロセスの解明)と第3段階研究(ターミナル期慢性病患者がとまどいを乗り越えるプロセスの解明)を実施することであった。そのためまず、第2段階研究のデータ収集を5月から開始する予定であった。しかし、妊娠初期症状に伴う悪阻により体調不良が続き、実際に研究参加者にインタビューを開始するのが8月下旬となってしまった。また、12月より産前産後休暇及び育児休業に入り研究を一時中断したため、実際に24年度中に実施できたのは第2段階研究のデータ収集である8名の家族へのインタビューまでに留まっている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策として、、8名の家族へのインタビューによるデータを速やかに分析し家族がとまどいを乗り越えるプロセスを明らかにすることである。そして、第1段階研究と第2段階研究の分析結果をもとに第3段階研究のインタビューガイドを作成し、第3段階研究であるターミナル期慢性病患者がとまどいを乗り越えるプロセスの解明のデータ収集に取り掛かるよう研鑽していかなくてはならない。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度に計画していた研究が、悪阻による体調不良や産前産後休暇及び育児休業による研究一時中断により大幅に遅れてしまいほとんど遂行出来なかったため、当該助成金が生じてしまった。 そのため翌年度分として請求した助成金と合わせ、次年度の研究費の使用計画として、第2段階研究、第3段階研究のデータ分析時に内的妥当性を確保するため質的統合法(KJ法)の確立者である山浦等のスパーバイズを受けながら行うその時に必要な謝礼金、パソコン、質的分析解析ツール、研究関連図書、USBメモリーカード等の消耗品、調査病院への打ち合わせやデータ調査への往復交通費に使用する予定である。
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