2013 Fiscal Year Research-status Report
ターミナル期慢性病患者・家族がとまどいを乗り越えるための看護実践モデルの開発
Project/Area Number |
24792464
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Research Institution | Ryotokuji University |
Principal Investigator |
岡田 奈津子 了徳寺大学, 健康科学部, 助教 (50582821)
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Keywords | ターミナルケア / 家族看護 / 臨床看護 |
Research Abstract |
本研究は、慢性病患者がターミナル期においてどのようなとまどいを持ち、そのとまどいをどのように乗り越えているのかを明らかにし、慢性病患者・家族がターミナル期におけるとまどいを乗り越えられるよう支援することのできる看護実践モデルの開発をすることを目的とした。 平成24年度は先行研究である第1段階研究(ターミナルケアを実践している看護師のとまどいと乗り越えの実態調査)をもとにインタビューガイドを作成し、第2段階研究としてターミナル期慢性病患者の家族がとまどいを乗り越えるプロセスの解明することを具体的な目的として実施した。研究実施内容は慢性病患者の家族8名を対象に病気が発症し亡くなるまでの間、家族はどのようなとまどい(介護する中で生じた困ったこと、悩み、無力感、やるせなさ)が生じ、そのとまどいをどのようなプロセスを経て乗り越えていったかを自由に語ってもらう半構成的面接を行なった。1回の面接時間は60分、個室で1対1の面接を行ない、面接内容は承諾を得てICレコーダーに録音した。また、面接時の研究参加者の表情やしぐさなど細かい様子について観察したことをメモに記録した。本研究を実施するに当たりインタビューの内容や方法についての内的妥当性を保証するためにプレテストをし、それにより得られたデータからインタビューガイド・面接方法が適切であったか評価・修正しデータ収集を実施した。 平成25年度は平成24年度にデータ収集した内容を、質的統合法(KJ法)を用いて分析した。その結果、家族のとまどいとその乗り越え方が明らかになった。この第2段階研究の結果を基にして、平成26年度は第3段階研究であるターミナル期慢性病患者がとまどいを乗り越えるプロセスの解明を実施していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初の計画では、第2段階研究(ターミナル期慢性病患者の家族がとまどいを乗り越えるプロセスの解明)と第3段階研究(ターミナル期慢性病患者がとまどいを乗り越えるプロセスの解明)を平成24年度に実施し、平成25年度に第4段階研究を行う予定であったが、産前産後休暇及び育児休業により研究を一時中断していたため大幅に遅れている。現在は第2段階研究の分析が終わり、第3段階研究のデータを収集している段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策として、第3段階研究のデータ収集・分析を速やかに実施し第4段階研究のまとめに取り掛かるよう早急に進めているところである。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度~平成25年度に計画していた研究が、悪阻による体調不良や産前産後休暇及び育児休業により一時中断したため大幅に遅れ、ほとんど遂行出来なかったので次年度使用額が生じてしまった。 今後の研究分析結果を内的妥当性を確保するため質的統合法(kJ法)の確立者である山浦氏のスーパーバイズを受けながら行なう。その時に必要な謝礼金や質的分析ツール、研究関連図書、USBメモリーカード等の消耗品、インタビュー参加者への謝礼金、調査病院への打ち合わせやデータ調査への往復交通費に今後研究費を使用する予定である。
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