2013 Fiscal Year Research-status Report
携帯型情報端末を用いた乳がん治療オリエンテーションプログラムの開発と有効性の検証
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24792468
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
渡邊 知映 昭和大学, 医学部, 助教 (20425432)
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Keywords | 乳がん / 乳房再建術 / 患者教育 / 意思決定 / IT / インフォームドコンセント / がん看護学 |
Research Abstract |
本年度は、前年度開発した乳がん手術をうける患者の乳房再建手術への意思決定のプロセスを促進するための携帯情報端末を用いたICツールver.1を用いて、乳房切除術が考慮されている術前乳がん患者25名に対して、feasibility study を行った。乳房再建術に関するイメージ化、情報リタラシーおよび術式選択の満足度について評価した。介入を行った25名中、乳房同時再建術を受けた者は20名、5名は乳房再建を受けないという術式選択を選んでいた。 さらに、術後1か月経過した12名に対して、術式選択意向の変化、術後1か月時点での主観的整容性評価および術式選択の満足度について評価した。結果は、動画や実際の術後の画像を取り入れられたことによって、より術後のイメージ化が可能となったことが示唆された。さらに、iPadを用いたICツールは患者自身が外来での待ち時間などを利用して、繰り返し学習することが可能となり、患者参加型の医療を推進することができる可能性が考えられた。今年度は、これらの結果をもとに、さらに個々の再建術について新規CGを作成した。 最終年度にあたる来年度は、乳房再建術が保険収載された以降に乳房再建術を受けた患者に対して、乳房再建術に関する情報ニーズと情報提供の介入方法による有効性の評価を検討することを目的とした調査を実施する予定である。 さらに、遺伝性乳がん卵巣がん症候群に関する情報共有ツールと乳がん治療と妊孕性対策に関する情報提供ツールの作成を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
乳がん手術に伴う乳房再建術に関する意思決定ツールの作成は概ね予定通り完成することができ、介入評価研究の準備が整ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
遺伝性乳がん卵巣がん症候群に関する情報共有ツールと乳がん治療と妊孕性対策に関する情報提供ツールの作成を予定している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
新たに作成した動画作成費の支出が次年度の支出に含まれる予定のため。 国際学会での発表が延期となったため。 次年度は、介入研究を実施するためそれに伴うデータマネジメント費用としての使途を計画している。さらに、国際学会での発表を予定しており、その渡航費として計画している。さらに、研究成果の普及性を鑑みて、ソフトウェアの作成を予定している。
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