2014 Fiscal Year Research-status Report
携帯型情報端末を用いた乳がん治療オリエンテーションプログラムの開発と有効性の検証
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24792468
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
渡邊 知映 上智大学, 総合人間科学部, 准教授 (20425432)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 乳がん / 乳房再建術 / がん看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、乳がんのため乳房全摘手術を受けかつ乳房再建術を受けた女性乳がん患者を対象とした自記式調査を行った。主な調査内容は、術前に医師から受けた乳房再建の説明方法、医療者からの乳房再建に関する情報提供の満足度、医療者からの情報提供のあり方に希望すること、乳房再建前の不安、再建中の負担感、乳房再建術を受けたことに対する現在の満足度とした。81名の有効回答を得た。術前に医師から受けた乳房再建術の説明方法は、口頭のみで説明を受けた患者のうち「情報提供に対して満足」との回答が42%にとどまっていたのに対して、再建後の写真などを用いた説明をうけた患者は80%以上が満足と有意に高い結果が得られた(p=0.004)。術前に不安に感じていた項目は 、「乳房の整容性」が72名(90%)で最も高く、次いで、「術後の痛み」64名(80%)、「合併症59名(73%)、「経済的負担」60名(74%)、「入院期間」57名(71%)、「乳がん治療への影響」45名(55%)、「周囲や家族の理解」33名(41%)であった。年代別で分析した結果、40代以下では「乳房の整容性」や「術後の痛み」、「経済的不安」が高い一方で、50代以上では「乳房再建術による乳がん治療への影響」や「周囲家族への理解の不安」があげられ、年代によって不安内容が異なることが明らかになった。写真を用いた説明の満足度が高い結果より、乳房再建術ICのDVDを作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に基づいて概ね達成することができている。論文作成および作成されたICツールおよびDVDの臨床応用について今後検討することが課題である。
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Strategy for Future Research Activity |
作成されたICツールおよびDVDの臨床応用の有効性について検討する。 論文作成および、本研究の成果を関連学会で発表することを予定している。
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Causes of Carryover |
海外学会での報告および情報収集を実施することができていないため次年度へ延長した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
The ASCO Annual Meeting(米国)に参加予定であり、その旅費および参加費に充当する予定である。
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Research Products
(2 results)