2013 Fiscal Year Research-status Report
急性心筋梗塞患者のセルフケア能力の獲得を目指した双方向型教育プログラムの開発
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24792473
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Research Institution | Baika Women's University |
Principal Investigator |
稲垣 美紀 梅花女子大学, 看護学部, 准教授 (60326288)
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Keywords | セルフケア / 関連要因 / 心筋梗塞患者 |
Research Abstract |
心筋梗塞患者のセルフケア測定尺度の信頼性と妥当性の検討を行い、心筋梗塞患者のセルフケアに関連する要因を明らかにするために、心筋梗塞の発症経験のある外来通院中または検査入院している患者を対象とし、質問紙調査を実施した。前年度までの面接調査の結果を整理し、心筋梗塞患者のセルフケアに関する自記式の質問紙を作成し、調査した。さらに、ソーシャルサポート尺度、セルフエフィカシー尺度、自尊感情尺度、タイプA型判定表、健康関連QOLの包括尺度SF-36日本語版の既存尺度も使用した。また、年齢、性別、身長、体重、同居家族、就労状況の有無、発症からの経過期間、治療、検査データなどの個人的要因とした。実施時倫理審査委員会の許可を得た。分析は、心筋梗塞患者のセルフケアは、最尤法プロマックス回転による因子分析を行い、概成概念妥当性を確認し、Cronbachのα係数を算出した。計192名から有効回答が得られた。因子分析の結果、心筋梗塞患者のセルフケアは、「心臓を守る日常生活」、「習慣的な運動と運動の調整」の2因子(28項目)で構成され、構成概念妥当性が得られ、Cronbachのα係数は、0.86以上で内的整合性が確認された。セルフケア測定尺度は、信頼性と妥当性を有することが示され、測定に用いることができる。セルフケアとセルフケアに関連する要因との関係について、共分散構造分析を行っており、最適モデルを探索している途中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りに、質問紙調査を実施した。また、統計的な処理により、心筋梗塞患者のセルフケアの測定尺度として、本尺度は、信頼性と妥当性を有することが示され、測定に用いることができる。
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Strategy for Future Research Activity |
セルフケアとセルフケアに関連する要因との関係は共分散構造分析を行い、セルフケアに関連する要因を明らかにし、因果関係が示すモデルを探索する。また、個人的要因の、上記のセルフケアに関連する要因への影響は、分散分析を行う。分析には、SPSSver. 21およびAMOS.18 を用い、有意水準は5%とする。また、本研究結果により明らかにされた心筋梗塞患者のセルフケアの因果モデルをもとに、看護介入プログラムの開発を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究の消耗品の購入が、予算より少額ながら安く購入できたため。 昨年度の余剰予算は、次年度の消耗品購入にあてる。次年度に請求した助成金は、統計的な分析および患者教育ツールの作成に関しての専門的な知識の教授のための費用、また研究論文作成の費用などに使用する予定である。
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Research Products
(2 results)