2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24792477
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Research Institution | Hyogo University of Health Sciences |
Principal Investigator |
森沢 知之 兵庫医療大学, リハビリテーション学部, 講師 (80552512)
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Keywords | 腸管運動 / 腸音 / 他動運動 |
Research Abstract |
研究1 研究1の目的は健常成人を対象に、従来からの温熱療法(TT)と比較して他動的下肢体幹運動(PELT)やCOM(TT+PELT)が腸音に及ぼす影響を検証した。また腸管運動には自律神経活性が深く関与することから、腸音測定と同時に自律神経活性の測定を行い、腸管運動と自律神経活性の関連性を検証した。対象は消化器、骨関節疾患の既往のない健常成人男性16名。3種類の理学療法(PELT、TT、COM)をランダムに実施し、理学療法実施前後の腸音および交感神経活性を記録した。結果はいずれの手法も理学療法実施後、有意に腸音は増加した。各手法の理学療法実施後の経時的変化をみると、PELTは安静時と比較して1分後に有意に腸音は増加し(p<0.05)、その後も高い値で推移した。TTおよびCOMは安静時に比べ有意な差は示さなかったものの、1~5分にかけ安静時より高い値を示した。自律神経活性ではPELTおよびTTは実施後、有意に心拍数が低下した。高周波領域(HF)は全ての群で有意な差は認められないものの、いずれの群も実施後にHFが上昇した。腸音と自律神経の間には相関関係は認められなかった。 研究2 研究2の目的は研究1で効果のあったPELTを用い、臨床応用の可能性について検討した。対象はICU入室中で腸管運動の低下した患者16名。安静時およびPELT後の腸音を各5分間測定し、PELT実施前後の腸音を比較した。結果は安静時腸音20.4±6.6mV/sec vs PELT実施後21.7±8.3mV/secであり、PELT実施後、腸音は増加したものの有意な差は認められなかった。
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