2013 Fiscal Year Research-status Report
広汎性発達障害の子どもと家族へのFamilyProblemSolvingの検討
Project/Area Number |
24792495
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
奥野 裕子 大阪大学, 連合小児発達学研究科, 講師 (40586377)
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Keywords | ペアトレ / 問題解決 / 親子 |
Research Abstract |
学童期中学年~高学年の自閉症スペクトラム障害(ASD)と診断された子どもとその両親も合わせた家族に対し、Family Problem-Solving Training(FPST)を実施し、FPST前後の子どもへのアンケートとして対人的自己効力感尺度(松尾/新井,1998)、Stress Coping Scales (島田/三浦, 1998) 、両親に対する、家族の自信度アンケート、子どもの行動チェックリスト(CBCL)、Social Responsiveness Scale、Feethman家族機能調査、問題解決調査項目を指標にその有用性を検討する。[対象と方法] 大阪大学医学部付属病院小児科通院中で、VIQ70以上のASD児とその親7組。 2-4名の少人数グループで、問題解決に特化した心理教育を実施し、上記の指標をもとに、実施前後での有効性を検討している。本研究は大阪大学医学部倫理委員会の承認を受け、本研究に同意が得られたものに実施した。内容は、家庭や学校で起こりうる問題場面での問題解決スキルに関する指導を中心とし、親子に対して、家庭や学校への汎化に向けた心理教育を、1~2週間に1回、1回90分、加えて、ふりかえりのセッション1回の計3回で実施した。[結果] 現時点で解析が終了している7例の結果を報告では、家族の自信度アンケート、子どもの行動チェックリスト(CBCL)、子どもの対人的自己効力感尺度(松尾・新井,1998)において改善を示したケースも見られた。[考察]今回の結果より、ASD児とその保護者に対して、PSTを実施することの有用性の可能性が示唆された。今後、より例数を増やして、子どもと親における行動・情緒面への効果についての更なる検討が必要と考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2013年11月末から2014年3月末まで、産休・育休を取得していたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、より例数を増やして、子どもと親における行動・情緒面への効果についての更なる検討を進める。また、未検討の調査項目についても検討し、本プログラムの評価を多方面から実施することを考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2013年11月末から2014年3月まで、産休・育休を取得していたため、本来の予定よりも、プログラムの実施、データ収集等が遅れている。 今後も、引き続きデータ収集を行い、得られたデータを解析する際には、解析に必要なソフト、パソコン等を購入する。 また、研究結果の報告等の参考にするために、研修会等に参加し(参加費)、報告の際には、出張(出張経費)として使用する。
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